人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2002年12月12日(木) 傷ついている人をさらに傷つける第三者の存在

最悪だ。

昨日、嫌いな男が日記を書き始めたことをとあるアクセスランキングで知り、ものすごい衝撃を受けた。名前すら、見たくなかった。

某氏を嫌いって、なんで嫌いなのか、ちゃんと理由がある。
私は一時、まだ自分で日記サイトを作る前、とある遠距離恋愛HPによく書き込みをしていた。
そのサイトには、男女の性の営みに関する相談をする部屋があった。私は、卒論がそっち系のテーマだったし、もともと興味があって勉強していたので、ある程度の知識はあった。だから、そこに書き込まれた質問によく答える書き込みをしていたのだが、そんな中、奴に出会ったのだ。

カンジダは、健康な人の身体にもいますってばさ!

私は今でも、繰り返し彼にはそう叫んでやりたい。

『男性は彼しか知らないのにカンジダにかかってしまいました。これは彼からうつされたということでしょうか?』

といった若い女の子の書き込みに対し、その某氏は言い放った。確か、以下のような言葉だったと思う。もっと、直截な言い回しだったかもしれない。とにかく、第三者が見ても、彼女に救いのない言葉だったのは確かだ。

『そりゃ彼氏にうつされたんですよ。ご愁傷さま』

・・・はい?
そりゃ、彼氏が原因かもしれんが、女性の身体が弱れば常時潜んでいる膣内で突然猛威を振るうのが、このカンジダだ。
何度もHP(『日常茶話』)内で言っているが、カンジダはSTD(性感染症)のひとつとされてはいるけれど、この感染経路はパートナーからばかりでは、決してない。日和見感染だって多いのだ。抗生物質を飲んでいるだけでも起こるのだ。

私も何度か罹患経験があるが、あれはすんごい痒い。しかも、おりものというより、チーズ状のいやな感じの塊が下着につく。匂いだってある。
しかも、受診は産婦人科。行きなれない人にとっては、あの診察用椅子だって、恐怖の椅子になるであろう。
挙句、軽くても1〜2週間、毎日膣内に錠剤を入れ、軟膏を塗布しなけりゃならない。
ましてや、彼からか?彼がどっかでなんかしている可能性があるのか?と戦々恐々しているかもしれないのに。
そんな苦しみを味わっている女性に対し、これ以上にないというほどの冷たい書き込みはどうだろうか? 私なら出来ない。思いつけない。

せめて、一緒に受診してみては?とかそういう言葉はなかったんだろうか?
私は彼の書き込みのその下に、私なりの言葉を重ねたのだが、それを登録した直後にその掲示板を見たら、私の書き込みより先に、彼女が『もうここには二度と来ません』との言葉を返していた。
彼女もどこかで救われていればいいのだけれど。

この例だけではない。素人が答えることもあるHPの掲示板なんかでは、嘘や間違いが飛び交っている。そして、励ます言葉も傷つける言葉も同様だ。
私は、疾病、特に性に関することには、とても敏感だ。絶対に相手を責めてはいけないと思っている。
例え相手が間違っていることをしているとしても、私にはそれを直に指摘し、怒るには、『しかれる関係』になってからでないと言えない。

デリケートな問題を扱うには、回答者になれきれないのに回答しようとする人間が確かに存在する。
根拠なき回答は、やめていただきたいのだ。

思わず遠距離恋愛系サイトを見に行ったら、未だ、あんな人間がHP内で性に関する質問を受けていた。男女の機微はどうでもいいが、疾病に関しては絶対に答えていただきたくないと思う。たまたま疾病関係の書き込みがなかったので目にはしなかったが、某氏が書き込んでいてそれがまたちょっと勘違いものだったら・・・メールしていたと思う。
疾病というのは、罹患した本人、もしくはその身近な人にしか分からない『苦痛』なのだ。痛みをわからぬ人間が、自己満足のために回答するなと、私は言いたい。

だから、私は回答に限界を感じ、あの遠距離恋愛系サイトから去ったのだ。

そして、氾濫する情報の選択も、すべて個人の自由であることを、ここに一緒に述べておく。感情的言葉に、傷つけられぬよう、自分を守るのは自分であることを。

私の基本は人にはやさしく、時に厳しくなのだ。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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