15's eyes
- 2002年12月21日(土) 29歳の男のこれからのはなし
えーと
それで、忘年会の話なんですが。
今年もホテルでナイフとフォークをきこきこさせながら、
しんどい食事をした後に、居酒屋へ。
ま、ここまでは、良かった。
ホントは「1年間おつかれさまー」ということで、
最初から居酒屋でいいじゃないかと私は思うけど、
ここまでは、食事もおいしかったし、
ま、良かった。
2次会で。
私は、仲良しの若い女の先生と話して楽しんでたのですが、
端の方から重たい話題が…
やー
職場の飲み会ってさ。
どうしてもやっぱり仕事の話になるものなのかな?
共通の話題が仕事だから?
だからつまんないのよー
楽しい話題ならいいんだけど。
話が誰々さんの仕事ぶり、
仕事に対する姿勢みたいな話になると、つらい。
そして、自分の仕事に対する姿勢みたいなもの
聞かれるのも、面倒くさい。
つまんないのよー
だいたい、お酒入ってて、そんな話きいて覚えてるのか?
とにかくつまんないのよー
と私は思って、その手の話になると、すすすすーっと
身をひくことにしてる。
私は若い女の先生と楽しい話題を続けた。
でも、右耳は神経はっててその人達の話を聞いてると、
あーやっぱり
あの男の先生の話だった。
またこの人の話かよ。
あの男のセンセとは、
29歳家庭持ち仕事一筋の人の話。
ただし、とてもとてもとても謙虚な人。
その29歳の男の先生は年下の私にまで、謙った態度をとる。
なんというのか、
学校の先生という職業は、男と女で給料が同じだし、
待遇も同じだから、
仕事も何もかも同じだけすることになっているのだけど、
やっぱり女は女の、男は男の社会がそこでも成り立っていると私は思う。
こんなこと書いたら、男女混合メイボとか、男女平等教育運動をがんばって
続けている同業者の人に申し訳ない気がするけど、
悲しいかな、今のところ、
女の私に「もっと(研究の)仕事、もっと20代ならではの
生意気な、けれど、仕事に対して覇気がある意見」は要求されない。
決してそれだけではないけれど、
「ああ、同じ職場にいてくれればいいのですよ。女の人が。」
ってところはある気がする。
でも、まわりの人に言わせれば、
その29歳の男の先生は「ただ一生懸命仕事をすればよい。」
というだけではなさそうだ。
やっぱり、これからこの仕事を続けていって、
研究の立場でそれなりの実績を積んでいくためには、
「若者ならではの冒険心」や、
「若者ならではの生意気な授業研究に対するつっこんだものの見方」
必要らしい。
まー
とにかく少し上の、壁を乗り越えた男の先生達にとってみたら、
「謙虚なままでは、仕事はできるようにならない。」
と考えているようで。
飲み会で彼はいつもそんなお説教のような話を
いろいろな先生からされている。
はー
ご愁傷様…
こんなんで飲み会、楽しいのかなー?
もともと謙虚な姿勢の人に、がつがつした姿勢を求めるのってさ、
難しいよね。
きっとその29歳の男の先生が、一生懸命仕事してるから、
みんななんとかのばしてやりたくて、アドバイスしてるんだろうけどさ、
もともと持ってる本質を変えていくのって、難しいよね。
私は、毎回くどくど諭されている彼に同情した。
…という話を土曜日に兄夫婦と父と食事に行ったときに
話をしたんだけど、実は私の兄も29歳
一回脱サラして、資格とるために学校入り直したから、来春就職予定。
今、いくつか就職試験の真っ最中らしいのだけど、
兄にその話をすると、
「俺は、けっこうつっぱしってしまうところがあるから、
ゼンゼン違うなー」と言った。
そこで、父はすかさず、
「おまえは、一歩ひいてるぐらいでちょうどいいんだ。」
と言ったので、
ああ、29歳の男のセンセと対極だわ…と私は内心思った。
男の人でも29歳は、いろいろ考える。
仕事をやってたら、
たくさんたくさん吸収していく時期で、
これから進む道をつくっていく大切な時期だものね。
自分の本質と、進むべき道を照らし合わせながら、
進んでいくことが、ムリのないことかなって思うのだけど、
年上の人からしてみると、もどかしさを感じる時があるんだね。
人ごとながら、
私はその男の先生が、どうやって壁を乗り越えていくんだろう
と思った。