logo
FONTを元に戻す FONTサイズ固定解除

■毛糸を織るの。愛を紡ぐの。
2000年06月02日(金)
手先の器用な友人が多いと重宝する。
友人のヨウコさんは織物の達人である。

ずっと前に何かのコンクールに出した作品が今、何故か海を越えて
スペインの見知らぬところで展示されているという。

そのせいもあってか、とあるデンマークの大学から

「講師をしてくれないか」

と声がかかっているらしい。留学経験もあり、英語が堪能なのだ。
既に趣味のレベルを超えている。
よく考えてみると意外とスゴイ人である。

僕はヨウコさんにおじゃる丸の織物を作って欲しいと思っていたのだが
なかなか言い出せなかったのだが…今日の僕とヨウコさんの会話。

「織物ってどうやって作ってるの?イメージとしては
『鶴の恩返し』みたいな感じ?」

「そうよ〜。あんな感じ〜。自分の羽根を抜いて作るの。
決して見られてはいけないの〜」

「ふ〜ん。じゃあ千年ぐらい長生きするんだね」

などど洒落たトークを交わしつつ(どこがじゃ)、
話を本題に持っていく僕。

「ところで、おじゃる丸織れる?」

ずずずいっと迫る僕。なにが「ところで」、だ。

「あんまり細かいのはできないのよ〜。だから、おじゃるはちょっと無理」

がっくり。

「あ、でもね。トロなら出来ると思うよ。」

「え!ホント!作って作って!」

「いいよ〜。何か大きいトロの絵、なあい?」

僕は速攻でトロの顔のマウスパットを見本として渡した。

「マジで作ってくれるの〜ありがとー。いつごろ出来るの?」

ヨウコさんはウーン、と顔をしかめつつ

「まず羊を捕まえてこないといけないの
毛糸から作らないとね」

…この人も相当トボけた人だ。

いや結構タイプなんだけどね…。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

←前もくじ次→
All Rights Reserved.Copyright(C)
エキスパートモード 2000-2005
梶林(Kajilin) banner

My追加