lucky seventh
DiaryINDEX|past|will
2006年06月08日(木) |
阿修羅道 花が綻ぶ=笑 |
ふと、気が付いた。 知らず、知らずの内に僕が笑っているのは 君が嬉しそうに笑っているのを見たからなんだと。
そんな些細な幸せがこれ以上にない幸福だと気が付いたのは、 どれだけなくした後だったのだろうか? 君はもう隣にいなくて、 君といたことがどれだけ幸せだったかなんて あの時は僕は気が付こうともしなかったんだ。
笑い顔。 夕暮れ時。 耳をすませば聞こえてくるの虫の音、 風にそよぐは自分のざんばらな髪。
けれど笑えなかった。 笑っているけど、それは笑顔とは程遠い張り付いただけのような表情。
「泣きたいってこう言う気持ち?」
胸がしめつけられるだけ、 痛い 痛い 痛い 何も感じない。 感動すら 感嘆すら もう、この心は感じやない。 あんなにも色鮮やかで、愛おしかった世界が もう、何一つ掴み取ることはできないんだ。
首を傾げて、張り付いただけのような表情で笑ったふりをする。
心に隙間風吹いたように寒さを感じた。 冷えていくのは指先だけでなく。私自身だった。
「愛してる」
私が紡ぐとなんて平べったい言葉なんだろう。
ナナナ
|