lucky seventh
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生あるものよ。
おののけ!! おそれよ!!
我は恐怖の体現にして、王であるぞ!!
深い森の中で、女はさ迷い歩いていた。 口からは時折ため息を吐き、その背にうんざりとした空気を漂わせる。 それもそうだろう。 この現状は女にとって不本意極まりないなのだから。
「あぁ、ウザイザウザイ。マジウザイ…」
剣呑に吊り上った目には殺意が宿っている。 森の主である動物達はその空気に怯え、身を隠してしまっている。 今や、女だけがこの森を獣ように徘徊している。 この森を縄張りとすら熊や虎ですらもその殺気に当てられてしまい 尻尾を巻いて逃げ出した。 しかし、世の中には不幸にもそういった気配を感知できない生き物がいる。 我が物顔で歩き、自分こそがこの世界の君臨者であるかのように 振舞う生き物、そう人間だ。 哀れにも女の前に現れた人間は、出会い頭に鉄拳を食らうのだった。
ナナナ
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