まーくん的日常...まーくん

 

 

別れと出会い - 2002年04月05日(金)

最近、ときどき飲みに行く酒場がある。
会社からは電車で5駅とほどよく離れたところにあるその店は、ホステスの女の子を指名出来るシステムの店なのだが、ひとりお気に入りの子がいて、何回か指名していた。
彼女は顔立ちが元祖チャイドル・野村佑香に少し似ていて、22歳くらい。
この3月、某理科系の大学を卒業したという。
ところが、この不況下でいまだに就職先が見つからず、そういう水商売のアルバイトでとりあえず食いつないでいる状態らしい。
僕が気に入ったのは、彼女がなかなか頭の回転が速く、話していて面白いという点。
年齢的にはダブル・スコアである僕に対しても、まったくものおじするところがなく、「来週私の卒業式だけど、見に来る?」なんて、ドッキリするような発言もさらりとする度胸のよさも持ち合わせていた。
しかも二回目くらいで、僕の外側からの印象だけで、出身大学までピタッと当ててしまった。これには驚いた。
一種のタレント性がある。
これはただの事務系OLなどになるには、もったいない子だなと思っていた。
僕は女の子を指名出来る店に行っても、まず決まった子を呼んだりしないのだが、彼女だけは別だった。

で、今月に入って初めて、何週間かぶりに店に行ってみたのだが、店の黒服氏に名前を告げると、急に「アイタタ」という表情になった。
先日、やめてしまったというのだ。
やはり、就職活動に本腰を入れるためだろうか。
それを聞いて、一瞬、店を出ようかとも思ったが、だからといって、他に行くあてもない。
ここはとりあえず指名せずに、店がつけてくれる女の子に期待をかけることにして、そのまま席に着いた。

最初ついた子は、実は前にもついたことのある子だった。
スリムでそこそこの美形。でも、話がいまひとつはずまない相手だった。
何と言うのか、話に共通項が見出せないタイプ。
今日も、以前と同様、どうでもいいような世間話を続ける。
あー、ついてないなーと思ったら、他からご指名がかかったようで彼女は席をたつ。

かわりに来たのは、なかなか長身で大柄、豊満な感じの子だった。
年はわりと若そう。松たか子を、色白かつもう少し庶民的にしたような顔立ちだ。
しかも、最初からやたら笑顔、笑顔、笑顔状態。
僕は別にグラマーな子が好きなわけではなかったが、彼女はアタリだな、と思った。
お客に変に警戒心を抱いてないのが、気に入ったのである。

余談だが、水商売に向いているタイプというのがあるとすれば、うんと賢い子か、うんと脳天気な子である。
中途ハンパに賢いとか、中途ハンパに明るいのじゃダメ。
イチローか、新庄かというくらい、徹底してないと。
彼女は、まさにその後者の典型であった。
幸い、彼女の出身地がたまたま僕のルーツと同じだったということもあり、まずは地縁的な話で盛り上がり、次は、初対面のホステスに対しては常套作戦なのだが、僕の職業当てクイズをやる。
これが、まあ、見事に当たらない(笑)。
もう、これだけヒントを出して普通はずすか!というくらい。
相当、天然ボケなのがよくわかったが、それもまた悪くない。
初対面でも、メールアドレスだけでなく、携帯の番号まで教えてくれるような、キップのよさがまた気に入る。
最後は僕も相当酔っぱらって、店を出ようとする時足元がふらついているのを見て、本気で心配してくれた。いや、いい性格である(笑)。

以前指名していた女の子がやめたのは大変残念ではあったが、まあ、今度の子もなかなかのもの。
ひとつの縁が切れてしまっても、ちゃんと次の縁が用意されているとは、世の中もよく出来ているものだと、ひさびさに気分をよくしたのである。


...








 

 

 

 

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