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ラヴ・チャイルド - 2002年04月09日(火) 以前に「スキャンダル」の項で書いた女性が、先日産休に入っていたかと思うと、翌週にはもう子供を出産していた。男の子であった。 一応、会社からはなにがしかのお祝い金が出たが、当然ながら、社内報にはそのニュースは載らない。 まだ、相手の男性と、その奥さんとの離婚が成立していないからだ。 おおっぴらには祝福できない出生。 生まれた子供には何の罪もないのに、気の毒な話だ。 現時点においては、彼は「私生児」と呼ばれざるをえないが、実にイヤな響きの言葉だな。 英語では、ラヴ・チャイルドという。 まだ、この方が救いが感じられるので、こちらを使うことにする。 よく考えてみるに、その女性には、僕の古くからの女友だちのように、愛の子=ラヴ・チャイルドであるわが息子を、男性に頼らずひとりで育てていくという選択肢はなかったのであろうか。 というより、本当に「産む」という選択肢を取るべきだったのだろうか。 多分彼女は、「今日は安全日だから」とか言って、男性を安心させておいてから、ことに及んだのではなかろうか。 そうは言わなかったとしても、少なくとも、「今日は危険日だから」とは言わなかったはずだ。 子供が出来るかもしれないとわかっていて、避妊をせずに愛人を抱く男性は、ふつういない。 その彼女の行動は、結局、相手をあざむいたことにはならないのか。 そうやって相手にとって予想外の妊娠をすることで、いつまでたっても奥さんと別れそうにない男性に対して「ゆさぶり」をかけたのではないのか。 もしそうなら、僕は彼女の行動に決して好意的な見方は出来ない。 彼女は彼との関係を「不義」から「世間公認のもの」に変えるために、「妊娠・出産」を利用したといえるのではないだろうか。 だとしたら、彼女の行動に、非常に利己的なものを感じる。 自分がことを有利に運ぶために、子供すら利用する、そんな匂いさえ、僕は感じる。イヤだな。 その一方、男性がこのまま離婚への交渉を続けていても、妻と決裂する可能性は大いにある。 夫の不実を許さず、ただちに離婚を請求する妻もいれば、むしろ逆に「死ぬまで離婚は認めない」という考え方の妻もいる。 下手すると、子供を産んだ彼女は「幸福な家庭」を崩壊させた元凶として、多額の賠償を要求され、かつその男性との結婚も出来ず、子供もずっと私生児のまま、という結果が待っているかも知れない。 そんな最悪な、というひとがいるかも知れないが、十分ありうる話だ。 そして「最悪」といえば、夫に裏切られた妻にとってみれば、この現状そのものが「最悪」にほかならない。 夫との離婚を承諾すれば、その後はどうなるかといえば、夫は古女房よりは若い妻とラブラブな人生を送ることが可能になるのだ。 こんなこと、いくら高い慰謝料をもらったところで、ゆるしたくないと思う女性がいたって、不思議ではない。 今後の彼ら、一体どうなるのだろうか。 ...
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