まーくん的日常...まーくん

 

 

偽善 - 2002年04月12日(金)

今日は色恋ネタじゃないんだけど、どうしても一言いっておきたい話題なので、あえて書くことにしたい。
今朝のスポーツ新聞各紙を読んだかたならご存じだと思うが、ダイエーの新人投手、寺原隼人選手(18)が、某写真週刊誌に飲酒したことをすっぱ抜かれて、本人も事実と認めたため、球団側は厳重注意処分としたという。
このために、しばらく一軍昇格も見送りか?なんて下馬評もある。
このニュースを聞いて、その写真週刊誌の報道は、「偽善」そのものだなと僕は思った。
一般ピープルなら、ふつう高校を卒業して、就職するなり大学へ進学するなりしたら、飲酒はもう暗黙の了解事項だろう。
18〜9歳の若者で、自分ははたちになるまで絶対飲酒しないというヤツが、どれほどいるというのだ。
もしその写真週刊誌の、その記事を世に送り出したスタッフ全員が、
「自分ははたちになるまで法律を守って、アルコールを一切口にしたことはありませんでした」
と誓える(変わり者)なら、今回の報道は認めてもいい。
が、おそらくそういうはずはない。
高校を卒業してからは、平気で飲酒していた人間が大半のはずだ。
そういう人間が、自分はマスコミにマークされることのない立場であるのをいいことに、有名人のそういう(一般ピープルにしてみればごく普通の)行動を、こそこそと隠し撮りなどして、あげつらう。
さも自分たちは法を一度も破ったことのない、正義漢のような顔をして。
これを「偽善」といわずして、何と言うのだろう。
そしてさらに言えば「不粋」のきわみでもあるし、「卑しい」行為ともいえる。

昔、花柳界に出入りする遊び人たちには、ちゃんと行動美学があって、他の客の情報を一切口外しないという規範をきちんと守っていたという。
自分がそういうことをされたらイヤだなと思うことはしない、それが「粋」というものだ。
今のマスコミには、そんな心意気はまるで感じられない。

球団側も、今回の記事が出て困ったことだろう。
まさか「18にもなれば飲酒ぐらい普通するだろ」というホンネを言うわけにはいかないから、とりあえず本人に注意するだろうが、どうせ寺原が普段飲酒していることぐらい判っていただろうから、その注意だって力が入るわけがない(笑)。

マスコミは、こういったスキャンダル(というほどのものでもないと思うが)報道をするのは単に読者に雑誌を買わせたいからにもかかわらず、「世のため人のため」みたいな「勿体」を平気でつける。
だが、「正義」をふりかざしてはいても、ホンネはすべて、カネ、カネ、カネである。

大きな「悪」も許せないが、こういう「偽善」も同じくらい許しがたいと思うね。


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