日記帳




2008年09月01日(月) セロリの誘惑

待望の晴天に恵まれた日曜日、オールドノリタケの展覧会へ行ってきました。
食器好きの私は、ついつい自分が使うならばどれがいいか、どう使うか、ということを想像しつつ見てしまうのですが、展示品はデコラティブでゴージャスな作品が多く、こんな器の似合うお家、いやお屋敷ではどんな生活が送られていたのだろうか、と空想は広がります。

中でも気になったのが、「セロリセット」と「チョコレートポット」。後者は多分、ホットチョコレートを飲むための器だろうと推察するのですが、前者の用途は良く分かりません。細長い楕円形の大皿と、掌の中にすっぽり収まってしまうくらいの小皿が何枚か、セットになっています。セロリを食べるための専用のお皿……ではないと思うのですが、名前の響きが可愛らしくて、素敵です。
心惹かれたのは、「サンドイッチプレート」。丸型のお皿の真ん中に、柄のようなものがついていて、見ていると頭の中にはアフタヌーンティの場面が。

興味深かったのは、「マヨネーズポット」や、「ナッツボール」など、特定の食材や料理の名前が冠せられた食器が数多いこと。コーヒーも紅茶も御味噌汁も同じひとつのマグカップで間に合わせてしまう普段の生活を振り返ると、これはとても贅沢なことではないかと思ったのでした。

そして、華やかで賑やかな食器ばかりを見ていると、ごくシンプルな器、例えば白地に縁だけ赤のラインが入ったティーセットだとか、抽象化された花柄の花器だとか、が際立って美しく見え、とても新鮮でした。





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ほたる