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不穏な気配に恐る恐る体温計を引っ張り出してみれば、案の定発熱している。38度5分。 足元が、こんにゃくの上を歩いているようにふらつくので、仕方なく仕事場へ一日休みの連絡を入れる。しかし、声が掠れて出ない。どうにかこうにか用件を汲み取ってくれた、電話口の先輩に感謝である。これできっと、仮病ではないことは充分伝わっただろうけれど。 掛かり付けの診療所が開くのを待って、薬をもらいに行く。念のため、某流行りのアレではないことを確認しなければならない。 診察するのは、いつもの老先生(私が幼い頃から既におじいさんだった)で、昔から思えば多少小さくなったような気はするものの、頬がつやつやしていかにも健康そうである。 これまた毎度お馴染の注射(非常に痛いけれども劇的に効く)を打って、処方された飲み薬をもらって帰る。ところで、インフルではないんですか? との問いには、「そうかもしれませんねえ。でも、まあ大丈夫でしょう(ホッホッホ)」との答えが返ってきた。まあ、大丈夫なのだろう。 風邪薬を呑んで、あとはひたすら眠る。熱のせいか、とりとめもなく長い夢を見る。残念ながら、内容は全く覚えていない。 ![]() ![]() ![]() ![]() |