「○○と△△」という風に、名詞をふたつ繋いだタイトルが、今ちょうどツボにはまる時期らしく、何冊か並べ読みしている本に出てくる度(そして割と良く見つかる)、うきうきとしています。お手軽なブームであります。 今日、最も琴線に触れたのは、「葉桜と魔笛」という掌編で、帰路の電車で読み終わり、示し合わせたようなタイミングでドアが開く頃には、爽快な話であるわけではないにも関わらず、仕事帰りでもやもやと一日分のなんやかやが詰まっていた頭がふうっと晴れたような気がしたのでした。 決して、眼精疲労から来る鈍痛に耐えかねて帰る前に服用した薬の効き目が出てきたから、などという無粋な現象ではない、と思いたい。 私もモノカキの端くれであるならば、何かこの条件で、びしりとはまるタイトルを考え付きたいものなのですが、とりあえず頭にぽっかりと浮かんだのが「肉まんと雪見大福」で、白くて丸い食べ物だという他に共通点のないふたつを結びつけるのは、要するに小腹が空いているという事実だけだという……。 お粗末さまでした。 |