| 『マークスの山』 |
レディ・ジョーカー公開初日に読み終わるとは……や、精密に言うと昨日読み終わったんですけど。
あー何か、やっと高村薫が分って来た気がした。 やっぱり合田と加納の関係は特にピンと来ないな……でも「山」の話がとても良かったので、やはりこの話はこの二人に必要なものだと思いました……上手く言えないな。 どうも犯罪者側の切り口で見てしまうので、今回も水沢(マークス)側の事ばかり考えてしまった。 というか、普通に、3年周期で明るい山と暗い山を抱える殺人鬼、という材料がすごい。これで面白くない訳ないと思うもん。
ところで、これも映画になってるのですよね。マークス役は萩原聖人だったっけ。合田は中井貴一だった。 しかしレディジョーカーもそうだけれど、この話で加納を出さないと言うのは無茶ですよ……肝心の「山」の話が生きない。合田もマークスも「山」の話が活かされないと、片手落ちになってしまう。 そしてこれの文庫版は、何と全く別物と言っても過言ではない程の加筆修正がされているというので、今日文庫版も借りて来てみました。 合わせて『神の火』を借りようと思ったら、改訂版と初版と文庫本があって。調べたら、初版の後、大幅に加筆修正された文庫版が出て、その後作者の意志により文庫版を下敷きにした改訂版が出て初版は絶版されたとか。どうなってんの。3つとも読むべきですか。3つとも違う話なのですか。(高村薫ファンに聞くと、皆「高村の文庫が出る時は、ほぼ新作と思って良い」って言うんですけど……!)
しかし『聖なる黒夜』(柴田よしき)を読んだ時も思ったけど、刑務所ってあんななのですか?あれじゃあ若くてちょっと見目のいい子は、刑務所入ったら、皆やられちゃうじゃないの……。
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2004年12月11日(土)
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