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2002年07月15日(月) 私が、この手で、あいつ等を。






この世界には、たまにリアリティーの無い現実があるみたい。

今日、それを実感した。
自分の体験じゃなく、
他人の体験談で。

だけど、、

だけど。

きっと、Yと私の事だって、
リアリティーの無い現実。
先が見えない危険な場所だったのだと思うの。
だから私、
笑いながら否定する貴方が許せなかった。

リアリティーが無いという事は、
リスクを伴う事だと思う。
だけど私はそんな事考えていられないくらいに
Yが好きだった。

貴方はそれさえも笑い話にするの?

電話が嫌いだった。
ずっと。

全てが赤裸々にされてしまう気がして。
文字は便利ね。
その心を読み取れるかどうかは相手次第だから。
こんな些細な言葉に思いを込める。
分かってくれる人だけ分かってくれれば良い。

常識的に生きたいと思った。
もうやめるよ。
本音で生きるのがどれほど辛いかよく分かった。

こんな現実でそれでも赤裸々に。
どんな部分も赤裸々に語れるアノ子を、
本当に尊敬した。

そんな所が愛しかった。

だけど私はアノ子を守れなかった。
こんな現実で1人でその重圧に耐えてた。
私は少しも気づいてあげられなかった。

絶対に守りたい物があった。
私の全てを引き換えにしたって譲れないものがあった。
本当に大切だった。
守り抜きたかった。
だけど無理だった。

守るどころか、気づいてあげることすら出来なかった。

守りたいって思ってた。
ずっと願ってた。
そう決意したはずだった。

アノ子の目は、真直ぐで、綺麗だった。
今時あんな目をした人はいない。
アノ目が大好きだった。
だけど心配だった。

アノ子はきっと、正義感ゆえに、いつか潰される。
確信してた。
だから守りたかった。

この手で、私が、アノ子を。

人を憎むことほど、馬鹿らしい事は無い。
それは弱い奴がすることだ。
私はずっとそう思ってた。

だけど違った。

あの時、私は、憎まずにはいられなかった。
自分の愚かさと、弱さを、知った。
見かけだけの友情も愛情も、何も、、
今まで築いて来た物全てをメチャクチャにしたいと思った。
あまりにも容易く、それが崩れる様を見ていたから。

分かってたのに。
いつかはそうなってしまうって、
薄々気づいていたのに。
私は守れるって自分を過剰評価してた。
結局何も出来なかった。
守られる事しか出来なかった。

私の隣で幸せそうに笑う貴方を、
殺したいとすら思った。
貴方の笑顔に吐き気がした。

人間の愚かさを感じた。
見かけだけの世界の、馬鹿馬鹿しさを知った。
反抗する事でしか、
この世界を否定する術を知らなかった。

だけど、もう疲れたよ。

自分が弱すぎたばかりに。
無知だったばかりに。
助けられなかった。
夢はかなわなかった。

信じる事でしか救ってくれない神を呪い、
この世界の全てを拒否した。

こんな凄い重圧を背負って、
1人で私達のために戦ってた。
アノ子を忘れられない。

否、忘れたくない。

彼を否定する奴がいたら、
私が絶対に許さない。
あの時守りたかった、
だけどそれは叶わなかったから。
せめて今、アノ子を守りたい。

大好きだった。
愛してた。

助けたかった。
守りたかった。

譲れなかった。

本気だった。



リアリティーの無い現実を、
彼等は笑って軽蔑した。

だけど、この現実こそが、
あまりにもリアルな幻かもしれない。
アンタタチハ絶対にソレに気づかない。

アノ子と同じ苦しみを味わえ。
私はお前等を許せない。
だから助けてなんかやらない。

アノ子がそれを望まないとしっていても。


憎しみは憎しみしか生まない。


それでも憎しみだけが鮮やかに蘇る。

ねぇ、Y。
今度は絶対守って見せるから。

待っててね。

絶対私が。

この手で。









それまでは、死なない。

否、死ねない。











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