2003年03月19日(水) 現在進行形の時間の結晶
どうしようもない夜というのはあるもので、
冷やかな床に座り込んで、写真を眺めてた。
あの子との写真はあまりない。
ほとんどあたしばっかり。
圧倒的な笑顔がとても憎らしくて、あたしの負けだと思った。
今のあたしは負けている、しかも圧倒的に。
写真に写っている現在進行形の時間というのは、あたしの宿敵だ。
写真に触れれば、空気が写真に負けていく。
写真の中の時間が空気を支配していく。
あたしはいつまでたっても負けてしまうんだ、きっと。
戦争がはじまるかもしれないそうで。
日本人は、危機感が無いと思う。
あたしを含め、沢山の人達が、感じているようで全然感じてなんかいないんだ。
明日、核兵器が使われるかもしれない。
明日、自分は死ぬかもしれない。
戦争の当事者だけじゃなく、
その周りの国々に被害が及ばないかもしれないなんて、言い切れないじゃない。
もしかしたらこれが引き金になって、
もっと酷い事が起きるかもしれないじゃない。
明日自分が死ぬかもしれないって、なんでそう思わないんだろう。
死んでもいい、それほどの価値がある理由があるのか、無いのか
あたしには全然わからないけど。
そうするほか無かったのかもしれないし、
そうするのが最善の方法なのかもしれないし。
少数の犠牲で、大勢を救うのは正義かもしれないけれど。
自分の正義は自分の正義であって、
周りから見れば正義じゃないかもしれない。
少数の犠牲が、どれほど大きいかを知っていて
それでもしなければならないなんて。
この世界がそれほど黒くなってしまったなんて
そうしなければならないほど汚れた国が沢山あるなんて。
本当に国のために世界のためにと演説をする大統領は、
この世界に、何人いるだろう。
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photo by nezi-shiki