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2003年09月15日(月) あの部屋にあの子はもう戻らない



こんなんじゃだめだよ。
あたし駄目になる。
あたしはちっとも前を見てない。
ちゃんと見つめなきゃ。
あたしはこの人生から逃げる気なんてさらさらない。

やっちゃんのこともあいつのことも
このままうやむやにはできない。
ハッキリしなくちゃ。
あたしはやっちゃんを忘れなくちゃ。
でもそんなこと出来る?

嗚呼、あたしは此処でほんとに存在してる?
この部屋には狂った時計しかない。
ねぇ、時間は進んでる?

向かいの部屋にはもうずいぶん前から光は灯っていないのに。
あたしにはいまだあなたのノックする音が鮮明に
とても鮮明に耳に響くのです。

この町で、この場所で、この家で、あの部屋の前で。
あたしはいつも自分がどんなふうに存在しているのかを忘れる。
嗚呼、そうだ。
あの部屋にあの子はもう戻らないのに。




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