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2004年02月17日(火) あいしてる、という言葉



さりげない言葉や仕草に

よくわからないけれど泣きたくなった

屈託の無いあいつの笑顔は

恐ろしいほど綺麗なままで

あたしのように汚れてはいないのだと

あたしは何故こんなにも汚れてしまったのか、と

そうやって優しくするのは

あたしが惨めだからですか?

あたしが可哀相だから?



あいつの夢を聞くのが好きだった

夢は語るものじゃなく実現させるものだ、って

そう言ってるみたいに

ほんとうに“たまに”しか語ってはくれなくて

それでもあたしはあいつの夢を聞くのが、とても、とても、好きだった



ほんとうの笑顔であたしに向き合ってくれる優しさが好きだった



でも、その優しさに溺れたくなかった



あいつといるとあたしはとても弱くなる



弱くなって、溺れて、素直になれば、手に入るかもしれなくて

でもそんなもの手に入れたくないの

あいしてるって言葉が今でも苦しくて切ないよ



嗚呼、あたしをとぉくへ連れてって



言ってしまえば、その先が怖くて





あいつの声がとても好きだった

寝起きみたいな声で心の底から笑う声も

恐ろしく甘くて優しい声も

随分あたしを救ってくれた





あいしてる。


あいしてる。


あいしてる。





あたしがあいしてやまない全ての人に


あたしの声ではとても伝えられないけれど


それでもあたしはいつも


いつも、こころの中で





くるしいくらいその言葉を叫んでいたんだ




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