ジェイムスン教授を知っていますか - 2002年03月30日(土) ふと思い出して、70年前に書かれた愉快なSF小説『ジェイムスン教授』シリーズ第一巻を読んでみた。 何年ぶりに読むのかもはや覚えていないが、改めてたまげた。 自らの遺体を衛星軌道に打ち上げ、遺体の完全保存を計画するジェイムスン教授。 計画は成功し、それから4千万年が過ぎ去り(!)、遠い星系から探検にやってきたゾル人たちに発見されるジェイムスン教授の遺体。ゾル人たちの科学力によって機械人となって蘇る教授だが、既に完全に地球は死滅していた。教授はゾル人たちと共に果てしない宇宙の旅に出発する。 …何と言う奇想。今時これだけ思い切った設定ができる作家がいるだろうか。 リアリティにとらわれて脆弱になった現在の創作全てに、このド派手で遠慮会釈ない、乱暴かつ骨太そして愛嬌たっぷりの作風を少しでも思い起こして頂きたい。 なお、この小説の日本版で特筆すべきはカバー・挿絵を藤子不二雄氏が手がけていることである。 …しかし、とっくに絶版であろうというのに何故か2,3巻が本棚から消えている。誰に貸したんだったか。なんとかして回収せねば。 -
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