大学の寮を見に行こうとして、大学の脇の戦争記念公園を通り抜けた。 美しい花壇で囲まれた凱旋門とユニオン・ジャック。時期的にも微妙な気分だ。 結局寮は今閉鎖されてて見られなかった。
夕食後、中国人と台湾人と長々と雑談をした。 最初は中国と台湾の、国際関係という非常にシリアスな問題について 話し合っていたのだが・・・。 私はこの2国は違う国だという認識だけど、勿論中国人は中国に帰属するものだと言う。 結局両者の主張は、平行線で結論が出るようなものではないけれど、 この問題について話し合う生の声が聞けるのは非常に珍しいので、面白かった。 中国人は、よく「一つの中国、辞書的に言ってもそうだ」などという発言をするが、 台湾人はその話題に踏み込むことを避けているように見える。 勿論、授業中にそんなことを話されたら授業にならないので、その態度は正しいのだけど。 特に私のクラスには、中国至上主義というか、 「中国の人口は世界の5分の1だ、だから中国の習慣は普遍的なものだ」 と主張する生徒がいるので、その手の話題を振るとかなり危険だ。
しかし、その後話はとめどなくスライドしていき、日本の漫画の話に。 台湾人が驚くほど日本の芸能人やドラマや漫画やゲームに精通していることは知っていたが、 中国人もそうだったとは。 「金田一少年の事件簿」とか「名探偵コナン」の話をされ、 挙句に他の中国人が、「クレヨンしんちゃん」を持って乱入してきた。 わざわざこの国まで持ってきたのか・・・。平和だねー。 テレビを余り見ない私よりも、彼女らの方がはるかに精通している。 台湾人が自分の一番好きな漫画だと言って、 「女の子が北海道に渡って、外国人と結婚する話」というのを 挙げていたけど、私には何の話だかわからなかった。 誰かわかる人いますか? うーん、カルチュラル・インペリアリズム。
私も、三国志とか、花木蘭とか、李世民とか、蔡文姫の話が出来て楽しかった。 西洋史の方が専門だけど、幾つかの中国史のエピソードにも興味があるし、 三国志や西遊記は普通に好きだ。 (友人のように三度の飯より三国志、ではないが。) 一人の中国人は、村上春樹と枕草子が好きだといっていた。 彼らとは英語で話しながら、筆談が出来て便利だ。 台湾と中国と日本とで微妙に漢字が違うけど。
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