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あゆに指摘されるまで名乗るのをすっかり忘れていたゆみなです。
読み返さずにアップしたのがバレバレです。 あゆは天かすをつまみにビールを飲んでるらしい。 さすがに日本で二番目の貧乏人は違う。羨ましい。 私なんか歯に挟まった食べかすをつまみにビールを飲んでいるのだ。 さて本代だ。払ってどうする。本題である。 朝起きたら、ダンナがびっくりしたように私の顔を見て、言った。 「どうしたの?その顔。」 私はてっきり一晩のうちに顔が藤原紀香になったのかと思い、鏡を見た。 すると紀香にはなっていなかった代わりに頬に赤い痣のようなものが出来ていた。 そういえば目が覚めた時から「なんとなく顔がヒリヒリするな」とは感じていた。 もしかしたら日頃の鬱憤がたまっているダンナが夜中に殴ったのかもしれない。第一発見者が犯人だったというのはよくあることだ。 しかしダンナは 「おまえさ、昨夜うるさかったよな。」と言って来た。 もしかしたら疑われ始めてることに気づき、話題を逸らそうとしてるのかもしれない。 ますますダンナに対して疑念を抱き始め、そのことを口にしようとした瞬間、 「ほんとびっくりしたよなー。」と感想まで言い始めた。 ”まさかこの年になって、そんなことがあるはずがない”と無意識に否定してきたつもりだったが、ダンナのその一言で現実を突きつけられる結果になった。 そうなのだ。 私は夜中にベッドから落ちたのだ。 40過ぎてベッドから落ちるなどということは、二十歳すぎておねしょするのと同じくらい恥ずかしいことだ。 これが、80歳過ぎていたなら、「よくあること」として処理されるだろうが、20歳から79歳までは「まだ恥ずべき事」として見なされるだろう。 一説では13歳以上という説もある。 元々寝相の悪い私は普段から夜中中(注:「よなかなか」ではない。「よなかじゅう」と読む。また「よる、なかなか」と感想を述べてるわけでもない)ゴロゴロしていて、しょっちゅうダンナを蹴ったり殴ったりしているらしい。しかし、自分自身に被害が及んでいないために大して気にも留めていなかった。それでなくても私の場合、昼間でもゴロゴロしているので「私って24時間ゴロゴロしてるんだな」程度にしか受け止めていなかったのだ。 それがとうとうダンナとは逆方向にゴロゴロしてしまったために床に落ちるという最悪の状況に陥ってしまった。 不思議なことに落ちる寸前までの記憶はまったくないのだが、落ちてる最中のことは鮮明に覚えている。 ベッドの右側から体勢を崩しながら「あっやばい!」と思ったのと壁や天井がぐるぐる回っていたのが同時だった。その瞬間は時間にして僅か数秒だったのだろうが記憶の中ではスローモーションシーンとして残っている。 ほんの少し、窪塚に近づいた気がする。 落ちてからの私の行動も素早かった。 誰も見ているはずもないのに慌ててベッドに駆け上っていた。おそらく無意識に「恥ずかしい」という感情がわいたのだろう。 高貴な人間というのは、いついかなる時も誇りを失わないものだ。 きっとその時についた傷がこの赤い痣に違いない。 芸能人は歯が命。人形は顔が命。と言われるが、私の場合芸能人でも人形でもなかったので、歯も顔も命ではなかったらしい。 鏡の中の自分の顔をみているうちに、だんだんと痛みが増してきてすべてに腹が立ってきた。 ベッドが小さいからこんな目に合うのだ。とダンナに窮状を訴えた。 するとダンナはポツリと呟いた。 「いや。お前がでかくなっただけだ。」
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