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おひさしぶりです。るるです。
GW皆さま、いかがお過ごしでしたか。 ワタクシは、イタリアに旅行に行ってきました。 と、日記には書いておこう。 ゆみなは幕張でソフト売りまくってることでしょう。 お天気にも恵まれて、きっと眉間にしわを寄せながらニコニコしてとぐろを巻いていることでしょう。 おつかれさま。 あゆは、岡山に帰り久しぶりにお嬢さんに会い、あんなことやこんなことを話していることでしょう。 きっと帰る時は、お互いに寂しさを隠しながら元気に手を振ることでしょう。 泣けます。 そしてワタクシは、イタリアに行っていたので GWの真っ只中に、託児所のように連日いれかわり立ち代わり、 近所の子の来襲にげんなりすることもなく お通夜に出かけたはいいが財布を忘れ、 タクシー代をお香典から出したパパのために、 タクシーに飛び乗り、パパの財布を届けたはいいが、 自分の財布を忘れて、やっぱりタクシー代をパパの財布から出してもらうなんてこともなく、 オマエは黒ヤギさんか!と白ヤギさん役のパパに、微妙にわかりにくい突っ込みを受けることも当然なく、 お寿司食べ放題に行って、中学生になった祐二を「今日は6年生ってことで」と言い含めて、大人2人と小学生3人の料金で予約を入れたにもかかわらず テーブルで確認されたときに、タッキーが「え?なんで?祐ちゃん、中学生だよ。」といいやがり、硬直してしまうこともなく 硬直しすぎて「お飲み物は?」の問いかけに反応できず、 「え?え?なに?お飲み物?え?なに?ビ、ビ、ビール!え?なになに?」 とうろたえてしまってバレバレ状態に輪をかけるはずもなく、 さらに、そのあとボーリングに行って指がボールから抜けずに身体ごとレーンに倒れるなんてことは当然なく、 先日、真夜中のテレビでブレンダさんの割れた腹筋を見て以来、ずっと欲しかったラテラ○サイトレーナーをこっそり買ってしまい 毎日ロッキーのテーマを聞きながらフミフミしてるなんてことは絶対にありませんでした。 ほんと、イタリアに行っていたので、気持ちが陽気になって、とっても嫁姑ネタなんて書く気分じゃないので、 一度はイルカの調教師をネタにした爽やかな「スクランブル交差点〜水族館バージョン」を書いたのですが、 ええ、夫とオットセイをかけたかった、ただそれだけだったのですが 初回にあゆから「嫁姑でいけ」と指令が出ていたことを思い出したので 急遽それでいくことにしました。 不思議な事に、あっという間に書けました。 なら、さっさと更新しろ、と幕張と岡山から罵声が聞こえそうですが そりゃ、しょうがないです、ミラノにいたものですから。おほほ。 では、今となっては原作もお忘れでしょうから、まずはあゆの「スクランブル交差点」を読んでからおすすみください。 ........................................ 「スクランブル交錯点」 ほんとうにスミだった。 あの人が交差点の向こうにいる。 一日でもスミ(仮名 推定年齢75歳)のことを思い出さない日はなかった。 腐ったみかんを見た時、チュニジア人のゴールキーパーがテレビに出ていた時、 そんな何気ない時に、ふと彼女のことを思い浮かべ鳥肌を立てる私がいた。 本当なら今彼女のもとに走って行って一発お見舞いしたい。 今までの恨みをはらしたい。 なのに・・・今の私にはそれはできない。 私のそばには夫と幼い娘が立っている。 姑と短い同居生活を送った後、私は家を飛び出した。 執拗な嫁いびりに耐えられなかった。 彼との幸せな結婚生活をを送っていた私。だけど現実はそれを許してはくれなかった。 彼にはもれなく恐ろしい姑がついてきて、 私はそれから盛塩をしたり、お祓いにいったり、みのもんたに電話相談したりしたものの 状況は変わらず、ノイローゼ気味になり家を飛び出し、 夫と娘が追うようについてきてくれた。 だけどあんなにひどい人はいない。今でもそう思える。 彼女の人を人と思わない横柄な態度が嫌い。嘲笑った時の凍りつくような冷ややかな目元が嫌い。 くどくて長い他人様の噂話が嫌い。 嫌味を言う時に小鼻を膨らませて鼻息を荒くする癖が嫌い。 そして.... 「アタシは執念深いのよ。」 今も耳に残る彼女のしゃがれ声。 信号待ちの雑踏の中に彼女を見つけた時、殴りかかりたい気持ちと、 この拳の震えを 夫と子供に悟られないようにする気持ちとが入り混じっていた私は、 いきなり道を変えることを夫に提案することもできず、 ただうつむくことしかできなかった。 彼女の姿に気づいてから、何分か何秒かが・・流れた。 車の信号が赤に変わる。 私はうつむいたまま夫と娘の後ろに隠れるように 少し遅れ気味に前に進む。 彼女もまっすぐこっちに向かって来ている筈だ。 この人ごみに紛れてどうか私に気がつかないで。 そう思わずにはいられなかった。 そして・・・・・時が止まった。 その瞬間、車の音も人のざわめきも何もかもが消えてしまった。 昔、私たちが同居していた時のように、 すれ違いざまに彼女が私の耳元でささやいたのは、 彼女とすれ違うほんの一瞬の出来事だった。 アタシは執念深いのよ。死んでも化けてでてやる。 彼女にそう言われたような気がした。 私は夫と娘の間に割り込むように追いつくと 拳を強くにぎりしめた。 ................................ GWの終わりにふさわしい、ドロドロとした作品に仕上がりました。 くどいようですが、フィクションです。
rya
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