一時間半の説明が終わった。
主に説明をしてくれた先生のほかに もう一人の先生が 「今日のお母様がたのように真剣な態度で勉強したら 大学も簡単に入れます」 などとお褒めの言葉まで頂いたりして♪
5人のお子様のお母さんは 市営地下鉄に乗ると言うので 校門のところで右と左に別れた。
学校へ来るときに坂を登ったのだから 当然帰りには下る。 最初は緩やかに下り、ちょっときつめに下り、更に緩やかにくだり、最後は転びそうになりながら下る。 そして商店街まで着いたら少しだけ登って駅に到着。
こういうルートです。
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私は ヒールのある靴を履いているときには かなりの大股でスッスッス と歩くのが癖です。
その日もいつもの歩幅でいつものように 緩やかな坂を下り始める。
と・・・・ 前を歩く とある後ろ姿が目に入る。
あれ・・・・? どっかで見たぞ?
そりゃ 学校から出てきた人だろうから 学校にいたのかも知れないが 私は前から二番目の列にいたので その前に座っていた人ではないことは 分かる。
ん・・・・ どこだったかな?
お! そうそう 思い出した。
あれは としこちゃんと分かれて駅のホームで電車を待っていたときの事。 私は線路から 大きく離れて電車を待っていた。
その時 ホームギリギリのあたりを歩いている女性が目にとまった。 ソバージュヘアーで 青み掛かったピンクのスーツを着ている。 シャネルスーツタイプのスーツ。 短めの上着と 丈の長くなく短すぎないタイトスカート。 手には 黒いハンドバッグを掛け、同じような大きさの紙袋からは折りたたみの傘が顔を覗かせていた。
そうかぁ 夕方降るかも知れないもんなぁ。 それにしても あまり着慣れているようには思えないそのスーツ。 上着のボタンも閉めたら ピシッと決まるだろうに 開けっ放しだし。 悪いけれど 似合わないし・・・・ (内緒よ!)
明らかに学校へでもこれから行くのよ って感じのお母さんだった。
あの人も 同じ学校だったら面白いなぁ〜 と思ったその人だったのだぁ!
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へぇ〜 こんな偶然ってあるんだなぁ。 と思いながら 私も歩いている。 タイトスカートの人が 5歩歩くうちに パンツの私は3歩くらいしか歩かないが 距離がぐんぐん縮まる。
あ!!!!! もしかして!!!!!!!!
いきなり思い出したことがあって 長男に電話を入れる。 丁度バイトが休み時間だったらしく ラッキーなことに電話に出てくれた。
は 「ねぇ。ホレ! ○○駅の近くに住んでいる友達って誰だっけ?」 ちょ「は???? 聞こえないよ!」
そりゃ 聞こえるわけがない。 目の前を歩いている人を話題にしようとしているのだから 当然声も小さくなるってぇもんでしょ。
は 「だからさ、 バイクを置かしてもらっていた家の子!」 ちょ「ああ、 ○○ってんだけど それがどーした?」 は 「その子のお母さんと思われる人が前を歩いていてさぁ」 ちょ「はぁ????? 聞こえないんだよねぇ」
そりゃそうでしょ。 多少速度を緩めてみたものの 絶対に話し声なんて聞こえそうな距離だもの。 さらにボソボソしちゃうのは 仕方のない話で・・・・
なんてのは どうでも良いのですが・・(笑)
長男がチャリンコがパンクして修理するまでの間 何日間か 私が今日乗ってきた駅を利用している友達のマンションの駐輪場までバイクで乗っていって 学校に通っていたのだ。
多分その人だろう。 (顔は見た事ないけれど)
さて、どうしよう。 バイクを置かせて貰っていたお礼も言わないとならない。 さりとて こんなところで声を掛けちゃったら 電車降りるまで一緒ですやん。
気詰まりこのうえない・・・・・
のーしよー のーしよー と その後は 歩幅は半分くらいにして 追い抜かさないように気を配った。 (なぜ?)
あっちの駅で降りたら ずっと一緒だったからと声を掛けてみようか。 それとも 今声を掛けて それじゃ と分かれるか・・・・
のーしよー のーしよー
と思ううちに駅に着いてしまった。 私は長男の定期券を使って すぐさまホームに入る。 スーツのお母さんは切符を買っているのか 遅れている。
でもここに立っていれば見かけることも出来るし。
電車が入ってきたのに スーツのお母さんはホームに来なかった。 反対方面へ行けば渋谷だから そちらの方面へ行ったものか。
私だったら絶対に疲れちゃって これからついでにどこかへ回ろうなんて思いも付かないけれどなぁ・・・・
なぁ〜んだ。 何も悩む必要ななかったんだな。 (=^^ゞテレッ
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それにしても 随分しっかりと観察しているものだと 自分でびっくりしました。 あまりに着慣れていないスーツ姿が印象的でしたのねん。
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