瞬間
耳を疑う
雑音が姿を消す
彼女以外の
この世の全てが他人になったように
そんな世界の中で
まるでヴィデオのように
巻き戻る映像
音
スターバックスコーヒーの
ソファ席を取れてご機嫌な彼女が
高らかな
女性的で
美しい
そして可愛らしい声で
僕に告げた言葉
「あたし売春してるの」
それはあまりにも
あまりにも
純粋なコトバ
嗚呼君の欲しがってたそのピアスも
鞄も
靴も
マスカラも
全部手に入ったんだね
嗚呼そして
僕が好きだった君は
僕の目に映っていた君は
死んでしまったんだ
今悪気もなく
可愛らしく微笑んでいる女性は
きっと世界一美しい娼婦なのでしょうね
僕の思い出がそうさせるのか
あなたのしぐさがそうさせるのか
あなたは美しくなった
妖艶で
まだ、可愛らしい少女
僕のレンズには
少なくともそう映っています…
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