仕事で、230万円を運んだ。
会社の郵便物を、後納郵便にすることになった。 その際、担保金として1か月に出す郵便物の、 2倍の金額を郵便局に預けなければならない。 それが230万円。
現金をおろしに銀行へ。 支社長は「なみくんにお任せするから」 …おいおい、大金なのにいいの? 堅実に、競馬の複勝1.2倍なんかに賭けちゃうよ? 『うーん、46万円は儲かるね』 …なんて考えていると、銀行の窓口のお姉さんに呼ばれる。 目の前に札束2つと、ゴムでしばったお札1つ。 なんとなく、キョロキョロしながら封筒に入れ、歩き出す。 すれ違う人全てが怪しい感じがして、自然に早足。 そして、無事に郵便局に到着。郵便課へ行く。
午後2時の約束だったけど、10分ほど早く着いた。 しかし、さすがお役所仕事。 本当に午後2時になるまで、担当者は現れなかった。
その間、部屋の中を眺めていると『目指せ交通事故ゼロ!』という表が。 そこには『郵便課・交通事故ゼロの日=1日間』 …昨日、事故っているらしい…。
ようやく担当者が現れて、現金を渡すと、 「預金課に預けてきますので」と、またいなくなった。 領収書をもらうまで、さらに10分…さすがお役所仕事。 その間、話をしてくれたお兄さんが、 「大金だから大変だったでしょう。車で来ました?」と聞くから、 「いえ、歩いてきましたよ。この封筒に入れて」と答えたら、 「え!?心配じゃなかったですか?」なんて言われてしまった。 「よっぽど信頼されているんですね」とも言われた。 ボディーガードをつけて、ジェラルミンケースに入れてきたほうがよかった?
そして、ようやく領収書を受け取り、任務終了。 私の手には『ノーマネーで、フィニッシュです』
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