※DEPAPEPEの日比谷野音で一緒だった友人
その代わりといってはなんですが、久々にジュンク堂書店を上から下まで、サンシャイン内で雑貨など見て回れて、のんびり散策など。
■読んだもの

『船に乗れ!(1)』(藤谷治/ジャイブ)
地元の書店で「のだめカンタービレ」的と平積みされていて手にとってみる。
音楽一家に育つ主人公・津島サトルは、チェロを学び芸高を受験したものの、あえなく失敗。不本意ながら祖父が学長をつとめる新生学園大学附属高校音楽科に進むことに。なんとなくチェロを選び、弾いているの?と読み出しでは思ったものの、実はかなりの努力家で繊細な演奏をするようで、フルート専攻・伊藤慧、ヴァイオリン専攻・南枝里子、鮎川千佳などとの高校生活は音楽青春一直線!という感じ。マンガと違い、活字で音楽的な説明が続くところ、またサトルが好む(深く理解できていたのかは不明と本人も行っているが)哲学的な話が展開されるところ、でくじけそうになりつつも、オーケストラの合宿が始まるあたりからは、惹きこまれた感じで一気に読めました。なんだか先行き、平和(平坦?)ではないような終わりとなっていましたが、どんな音楽青春が続くのか?楽しみ。

『ブラザー・サンシスター・ムーン』(恩田陸/河出書房新社)
キーワードとしては、学生時代、三叉路、『私たちは、別れるために出会った』?
同じ高校出身のザキザキトリオ、楡崎綾音、戸崎衛、箱崎一、が東京の同じ大学に進み、気づけばそれぞれ別々の道を選んでいた・・・ことを、それぞれが振り返りながら、その起点は実は高校のときのあの日ではないか?と思い出す。それぞれが、それぞれの人生を歩んでいくのは当然と言えば当然なのだが、それなりに話さない仲であった3人が、本当にそれぞれの道へ進んでゆく姿が、フィクションなのに現実味がある。不思議な、でもやっぱり恩田陸な読了感。

『インディゴの夜』(加藤実秋/創元推理文庫)
フリーライター・高原晶の一言から生まれた、渋谷のホストクラブclub indigo。オーナーの正体は他言無用。年齢不詳、本名すら誰も知らないがみんなに一目置かれる存在のマネージャー。そして個性的なホストの面々(みんなイケメンというわけでなく、本当に個性的/笑)。店の評判は上々だが、お店の常連客が殺されるという事件をきっかけに、なぜか次次と事件に巻き込まれ、club indigoの面々がその都度奔走。まるで探偵業が副業のようなフットワークの軽いclub indigoの面々。そんな中、やはり漢らしい晶さんの魅力が大きいのか?続編も出ているようで、嬉しい限り。