*蒼天おぼえがき*


2009年11月21日(土) 伊坂作品@舞台。
Live,Love,Drive. 死神の精度@紀伊国屋サザンシアター。

伊坂作品の舞台化で、かつキャラメルボックスの岡田さん、畑中さん、實川さん出演、ということで、これは行くでしょう!と。ちなみに原作『死神の精度』は未読。映画も見ていません。
そもそも原作が短編集なので、どう展開するのかなと思ったら、原作でいうところの「恋愛で死神」「旅路を死神」「死神対老女」3編をぷつっと着る感じではなく次へつなげる感じで進行。大人の雰囲気で一歩一歩進んでいく感じが、よい緊張感と、死神の冷静な静けさが漂い、独特な雰囲気の舞台でした。
テーマ曲のように使われていたのは、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番第1曲プレリュード。喪服、死神、というところもプラスされ、「猫と針」を思わず連想。演出家さんは違う方みたいですけど、やはり何か関連有りなのでしょうか?


■読んだもの

『青嵐の譜』(天野純希/集英社)
新聞広告を見て手に取った一冊。”絵を愛する二郎、剣の稽古に励む宋三郎、母の形見の唐笛を見事に吹き鳴らす麗花。3人は友情を育むが、「元寇」という巨大な時代の波が押し寄せてくる。”このあたりで気になりました。
キャッチコピーで銘打つだけあり非常に過酷な話。そして戦い戦いの話。よくこれだけ書けるなと作者様の表現力に驚き。そして、「元寇」に対する、自分の認識の甘さを激しく反省。義務教育で元寇を学んだ際、元寇=神風=大勢に影響なし的に習った気がします。でも、それって本州(鎌倉)から見たらの話で、実際に壱岐などの島々には元の兵が上陸し、大変だったでは済まされない、ほんとうに悲惨な歴史があったということ、この本に指摘されたと思います。この本は、エンターテイメントとしてだけでなく、多くの人が読む機会を持って欲しいと思います。





< Old  Index  New > 


ひなた [MAIL] [HOMEPAGE]