うずまきのつぶやき-あれから6年たったよ
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2002年11月04日(月) 母子家庭について

今日はちょっとまじめなお話。
今日の日本語ワークショップで、母子家庭・父子家庭についての話が出た。

韓国では年々離婚率が増加しており、母子家庭(離婚による父子家庭はすくない)が増えているそうな。また、それに伴い養育放棄が増え、子どもを施設に入れる親が増えているそうである。以前どこかで書いたような気がするが、地縁・血縁を大切にする韓国では、連れ子というのは厭われる傾向にある。女性が子連れで再婚しても、その子どもは再婚相手の戸籍に入ることができないし、名字を変えることができない。そのため新しい家庭の中で一人名字が違うという状況になるのである。「再婚に不利」そういう理由で養育放棄が増えているとのことである。


韓国ではお金がある人が勉強、運動、就職、結婚すべてにおいて優位にたてるという考えがある。
お金があるから子どもに充分すぎる教育を受けさせることができる。
お金があるから子どもにいろいろな経験をさせられる。
お金があるから子どもの養育に時間を割くことができる。
だから子どもはいい高校、いい大学に入れるし、つまりはいい仕事につける、という考え方。


10年程前までは、がんばれば今の状況から抜け出せる、という希望があったが、今はお金がある人だけがいい教育を受け、仕事につくことができる。お金がない人は教育もそこそこ、仕事もあるかないかで一生お金がないまま。今の状況から抜け出せないと言っていた。韓国はそんな世の中になったという。


日本はどうだろうか…。昔に比べると「バツイチ」とか「シングルマザー」という言葉を聞くようになったと思う。しかし、それに対する人々の考えが変わったかというとそうでもないような気がするんだけど…。

偶然にも今日のNHKの「ナビゲーション」という番組は母子家庭についての話題だった。今年7月から、児童扶養手当が1万円以上も削減された。母子家庭の「自立(なにから自立するってことなんだろう)」を目指しての減額とのことだが、自立のための支援策はまだ「案」の状態であり、実施されていない。「とりあえず減額」したのである。厚生労働省は他に予算削減をする部分があるだろうに。(まず予算の使い道を公開するべきだと思う。なぜ隠すんだろう)。
*ちなみに離婚協定で決まった養育費をきちんと払っている人は2割。払わないことに対する法的執行力はないとのこと。これもヘンだよな。

日本でも弱者は弱者のままなのか?
まだ結婚していないけど、なんともいえない憤りと不安を感じた。

子どもの数が減って危機的状況に陥っているのに、離婚はどんどん進む。産めや増やせやと言っている割に、シングルマザーに対する支援がない今の世の中。こんな状態じゃ子どもを産むのが不安。



と、ちょっとまじめに頭をつかった一日だった。




*韓国でお医者さんをダンナにするには、やっぱりお金がないとダメらしい。お医者さんと結婚するときは、女性の家庭が家から家具からすべて準備しなきゃならないからって。玉の輿ってのが無理じゃん。うー。


うずまき |MAIL