うずまきのつぶやき-あれから6年たったよ
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授業中、教科書のない子が必ずいる。 教科書はどうしたの?と聞くとみな口をそろえて
「盗られた」
という。本当に多い。「なくした」じゃなくて「盗られた」。
「盗られた」ということは、「私は被害者です」というのと同時に「このクラスには泥棒がいます」といっているのと同じこと。「先生、本当にこいつ盗られたんだよ」と弁護している周りのやつら。お前ら、そんなことを平然と言ってて恥ずかしくないのか。普段は「順高万歳」とかいってるくせいに。だいたい、これだけ周りの人が盗られているって知ってるんだから、自分の持ち物ぐらいしっかり自己管理しろよ。2年生にもなってなに言ってるんだか。
1年生の漢字の授業では毎時間漢字練習帳のチェックをしているのだが、こちらも「盗まれたから宿題ができませんでした」という子が多い。盗られたといえばすむとおもっているのか。
「なくしたんなら新しく買いなさい」といっても買う子はいない。 「教務室で私の本をコピーしてあげるから来なさい」といってもくる子はいない。
大人たちは「韓国は泥棒のいない国です」と自信ありげにいう。(注)
韓国に来たばかりの頃、玄関や窓のカギがあまりにもお粗末なものだったので、こんなところには住めないと不安・不満を述べたところ「大丈夫、ここには空き巣はいませんから。」と一蹴された。なぜ断言できるのか?マンションはピッキング防止用のカギが二重についているというのに。そんなのうそだ。子どもたちですら人のもの(友人のもの)を平気で盗るんだから。そして大人もね。
人のものを勝手に使ってもなんとも思わない国だから、使っているうちに自分のものにしちゃうのかな。使っても元に戻さず、自分の机にしまっちゃうし。だから本人には盗ったという自覚は無いのかも。すっげーやっかい。
*ついでに、本は貸さないほうがいい。こちらの人たちは他人の本に勝手に線をひく(図書館の本に線をひいているやつは首をしめたくなる)。印をつける。つばをつけてページをめくる。ぬらして汚してしわしわになっても黙ってかえす。もう絶対に貸したくない。
くまくまさんが勤務する学校(韓国)では、修学旅行中に先輩が後輩の教科書を盗るのが伝統になっているらしい。うちの学校もくまくまさんの学校もこっちじゃ有名な学校。頭よくっても人としてなにかがおかしいと思うんだけど…。
これから先、この国は泥棒であふれかえるだろう。他人のものを平気で盗っておきながら、表面では「人とのつながりを大切にする情の国です」という、そんな国になるだろうね。(もうなっているのかな)
とにかく、授業中「教科書は盗られたのでありません」というのはやめてほしい。 すっごく気分が悪くなる。
(もちろん盗られていようがなくしていようが、マイナスはマイナス。コピーするなりのことをしてないんだから。)
たぶんこの根拠は、光州事変(5・18民衆運動)のとき、あれだけの暴動が起こったにもかかわらず、騒ぎにまぎれて空き巣を働くものがいなかったという美談(伝説?)からなんじゃないかと思う。
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