うずまきのつぶやき-あれから6年たったよ
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2003年01月16日(木) 危機管理能力

NHK「あすを読む」より


気象衛星ひまわり5号は、品質保持期限がすでに3年前に切れているうえに、軌道修正をするのに使う燃料もすでに切れている状態。いつ映像がとどかなくなるか分からない状態なんだそうな。

7月に後続機の打ち上げられることが決定しているのだが、その衛星が使えるようになるのは12月からなので、今年一年をどうやって乗り切るかが問題なっているそうである。


台風が来るのがわからなくなる!?


「ここで問題なのは日本の宇宙開発における危機管理能力の低さ」というのが室山哲也解説委員の意見。ふつう他の国では、不測の事態に備えて予備機をもっているのが常識であり、アメリカは3台の予備機、ヨーロッパは2台の予備機を持っている。日本はそんなにロケット打ち上げが成功しているわけでもないのに予備機なし。そういう不測をまったく想定していなかったということである。あいたたたた。


でもこれは宇宙開発事業団に限ったことだけでなく、政府も、国民も危機管理能力は低いと思う。企業も政治家もお役人も「そういう事態を想定していませんでした」と平然と言っちゃうんだから。

最近、危機管理能力低下の話がよく聞かれるけど、日本人って昔からこういう民族だったんだっけ?それとも単に昔は、今のようにとんでもない「危機」がなかっただけなのかな?ふーしーぎー。


こんなんだから、アメリカに「守りきれない」なんていわれるんだよ…。


(うんちく1)
製品の品質保持期限というのは、部品が正常に動くという期間のこと。たとえば映像を捉えるのに必要な可動式ミラーを固定するねじは、だんだん潤滑油のカスがたまってくる動かなくなる可能性がある。今はすこしでも動かなくなる時期を先延ばししようと、南半球の映像のコマを減らしたりして、涙ぐましい努力をしているらしい。

(うんちく2)
ひまわりは予備機なし、期限切れ、燃料切れ、いつ映像が届かなくなるかわからない状態なので、アメリカの中古の予備機(他の2台は新品)を1台借りることになったらしい。予備機といえど、中古といえども燃料は充分、ひまわりよりも大型なんだそーな。



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