ゼロの視点
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2003年02月24日(月) |
Maurice Blanchot |
Maurice Blanchot(モーリス・ブランショ)が亡くなったそうだ。享年95歳。日本で顕著に有名なのは、『文学空間』だと思う。『明かしえぬ共同体』(西谷修訳)というのもあるが・・・。この本も色々な絡みで読んだなぁ・・・。
彼の著作は、大学時代にずいぶんと繰り返し呼んだ記憶がある。とくに『文学空間』などは、ね・・・・。ゆえに、プルーストのマドレーヌじゃないが、ブランショという名前を目や耳にするだけで、青春時代の“こっ恥ずかしい”記憶がどんどん蘇ってくる。不思議なものだ。
彼の死亡記事を読んでいると、ブランショがカフカとヘッセの賞賛者だったことが記述されていた。うーーん、あらためて納得。戦時中は極右のジャーナリストとして記事を書いていたこともあらためて知った。
確か、ちょっと前までポンピドゥにて、彼の展示会もあったが、あれは死を予告していたんだろうか?。←と早合点したら、それは勘違いで、違う人だったっす!!。
今は、全然彼の著作を久しく読んでないが、追悼もかねて久しぶりに読み返してみようかなと思ったゼロでした。それにしても、原書で読むのと、翻訳で読むのでは、時にニュアンスがあまりにも違うのに、あらためてビックリしている。殊に、フランス語で生活して、辞書や書物だけでは決して得られない、またはそう簡単に日本語に訳せない表現などを、とりあえずダイレクトにフランス語で理解できるようになった今、アル意味、形容し難い“違和感”がつきまとう。
またそれと同時に、アタマでっかちにたくさんの本を読んでいた大学時代、私は本当にそれらの本を理解していたのかどうか?!?!?!、というおおきな疑問もつきまとうのであった。ゆえに、記憶の混同なんていうものも、つきまとうのかもしれん?!?!?!。
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