ゼロの視点
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2003年02月25日(火) 放置プレイ

 ブリコラージュ、つまりは日本語でいえば、日曜大工的な意味あいがあるものだが、フランスではこれがとてもお盛ん。自分でどんどん内装してアパルトマンをまったく別のものに作り変えてしまう人が多い。それじゃなくても、たいていのことは自分達で修理したり・・・等。

 たしかに、フランスだと何かが壊れても、修理業者に頼めばなんでもOKというわけにはいかない事情がある。修理業者もインチキだったり、そんなことは日常茶飯事。

 さて我が家は、夫も私も、ブリコラージュにてんで興味がない。決して自慢にはならないが、本当に興味がないのだ・・・。ま、要するに横着なだけなんだが。

 私にいたっては、電球が切れても、そのままにしているタイプ。昔っからそうだ。(ちなみにインテリアなどにも、ほとんど興味がない)。今、廊下とトイレの電球が切れている。廊下は、もう一つの電球が“生きて”いるからまだ歩けるけれど、トイレは真っ暗。なので、蝋燭をつけている。ちなみに電球が切れて本日4日目・・・・。

 自分がやると思った途端に、不便なことでも不便ではなくなる性格と申せばよいだろうか?。夫もしかり。おそらく家中の電球がいっぺんに切れてしまったら、さすがに翌日ぐらいには電球を買いに行くかもしれないが・・・・。でも、それも実は定かではない。

 パリ上陸中の姑は、こんな様子の二人を見て、猛烈にカッカとしている。でも、暖簾に腕押し。サロンのカーテンの留具が一本はずれて恐らく、すでに1年半以上。毎回我が家に来ると、相変わらず放置された留具を見つけては、嘆き悲しみ、わしらに罪悪感を感じさせようとしてくる。

姑「このままでヨソ様をお招きしたら、あとで笑われるのは貴方達なのよっ!!」

わしら「笑われてもいいんじゃないの?。」

姑「本当に恥だってことがわからないの?。」

わしら「そんなことが恥だと思うような、陳腐で外見だけのおブルジョワな社交世界なんてクソ食らえです。」

姑「ウキーーーーーーっ!!」と激怒。行き場の無い怒りをどこにやるのか、彼女?。
 
 今まで家の何かが壊れると、いつも友人・知人が修理してきてくれた。なので、友人らが我が家に残していったブリコラージュのための道具が、我が家にはいたることろにたくさんある。

 義弟も、もちろん大切な我が家の修理部隊の一員。彼は大会社のお偉いなのだが、国際会議などを終えたその足で、スーツ&ネクタイ姿でドライバーセットなどを持参で我が家に修理にやってくる。最近では、2ヶ月間放置されていた2本のフロアースタンド照明を、見事に蘇生させてくれた!!。

 しかし、だ・・・・。ふと思うが、日本で生活していた時は、そんなに簡単にいろいろなものは壊れなかったと思うのだが、どうなんだろうか?。ま、電球は切れるとしても、だ・・・。満足に、なにもかもがすべて作動していた日々があっただろうか?。

 わしらも相当、知恵遅れな夫婦ではあるが、それにしても、ねぇ・・・。

 といことで、少なくとも我が家は、何事もキチンとしていたい人がもし来た場合、きっと数分でアタマがおかしくなってしまうのかもしれない、と思ったゼロでした。

 ちなみに、昨晩我が家にやってきてディナーした友人Dは、蝋燭の灯るトイレで無事に用を足していた様子だった。人間、やればなんでもできるじゃないかっ?!?!?!。

 私は、小物を買ってきてかわいく並べたりなどということは、絶対に自らやらないタイプだが、似たもの夫婦とはよく言ったもので、そんなことやらない妻であって、ほっとしていると言っている。ああ、“われ鍋にとじぶた”?。これぞまさしく、インテリア・デコレーション命で生きている自分の母に、心底嫌気のさしてしまった息子の発言ともいえる(笑)。


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