ゼロの視点
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夫が、先週末からバカンスと称して、我が家にいる・・・・・・。
そんなわけで、なかなか自分の時間が持てない・・・・・・・・。
それも、来週の火曜日まで、休みなんだそうだ・・・・・・・・。
ああ・・・・・・・・っ!!。
昨日、本当に久しぶりにカルチェ・ラタンを二人で散策しているうちに、大昔に映画大好き人間だった、私のDANが騒ぎ出した。夫も、さらに大昔のソレが刺激されたようで、せっかく“夫がバカンス”であり、“バカンスにもかかわらず、パリを離れない”というのが始めてなこともあり、今週中は一日に一度は、映画館に足を運ぼうということになった。いずれにせよ、わたしゃ、どうせ、完全には仕事モードになれないのだから・・・・・・(苦笑)。
触発されたのは、カルチェ・ラタンだったが、結局今夜は、パリ日仏会館で現在開催されている、“80〜90年の日本映画特集”に足を運んでみた。
たまたま、本日選んだ時間が、『ヒポクラテスたち』(大森一樹監督、1980)だった。この映画といえば、3月末に自殺してしまった古尾谷雅人が主演っ!!。トウの昔にプログラムが、パリ日仏会館から送られていたので、この機会は、本当に私にとって奇遇だった。
ああ、なんて懐かしい日本の雰囲気・・・・・・・。1980年とえいば、wたしゃ、13歳じゃないかっ!!。古尾谷雅人も強烈に初々しい。なんて、足が長いんだっ!!!!!!。
夫は、戦後のベビーブーマー。この映画も日本の戦後の復興が完全に終わり、ある意味、無気力になった時代をものすごくよく描いている。ゆえに、今回は、これを夫に見せてみたかった。
ただ、字幕がフランス語でちゃんとあったとはいえ、それこそ完璧に日本語を理解してしまう、イチ日本人としては、逐一字幕とダイアローグを比較して、本当のニュアンスが、日本語を理解しない“外人”にどこまで伝わったのか疑問だった。とはいえ、私を含む、きっと日本人が、語国語以外の映画をみても、同じことが起こるのだろうから、なんともいえないが・・・・・・。
さて、今回この映画を見てみて、物凄く面白かった。脱力と、タナトスが延々と交錯していく映画のように思われた。映画が終わった瞬間、思ったことを黙っていられないフランス人観客達が、口々に、「全然笑えないよ・・・・・」「重いねぇ・・・・、この映画」と言っているのが、妙に面白かった。
出口に向かい、エレベーターに乗っている間、夫が「ああ、医者にならなくてよかったっ!!」(なれるか否かの問題は別として)とデカイ声で独り言を言うと、乗り合わせていた人たちが同時に笑い出した。
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