ゼロの視点
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2003年05月05日(月) 鍼灸

 神道だの、仏教の歴史から、フランスで言われている禅(ZEN)だの、はたまたはレイキだの、と色々調べているうちに、なにがなんだかサッパリわからなくなっていった私。

 そのうち、日常生活でも様々なことがよくわからなくなってきて、『わからない地獄』に嵌まっていき、なにひとつ身動きできなくなっていった。ようするに、迷いが多すぎで、ピンとひらめいた感覚を逃してしまうのだ。

 じゃなかったら、もう閃いてもいなかったのかもしれない。身動きが取れないという強迫観念から、仕事が進まないという別の強迫観念を生み、ストレスが異常に増加。何か考えようとすると、今度は異常な頭痛(眉間の間からアタマの芯にかけて)が発生する。

 相当おかしくなってるな、ワタシ・・・・、とそれでも冷静に自分を見ることはできていても、それ以上にストレスの強さに今回は完全に持っていかれたような気がしている。

 さて、夫も色々とストレスがある。二人でそれぞれストレスを抱えて、そのうち各々が自分の殻に閉じこもり、自分こそもっとも酷い・ストレスを感じていると、きっと我が家の『被害者ナンバーワン決戦大会』みたいになっていたのだと思う。

 そんなわけで、もうほんのちょっとのことでも、神経がピリピリしまくっているわしらは、喧嘩する。もう瞬間にキーーーッとなっているのだ、私も夫も。ヤバイなって気づいても、身体の反応がついていかない。要するにコントロール不能・・・・。

 また、ゆっくりしたいと思っても、今度は二人のそれを求めるリズムが全然違うので、またそれが、諍いの種になってしまっていた。


 そんな感じがすでに一ヶ月以上続いていた。先週からはそれがピークに達した。すでにワタシには外出して、人とあって気晴らしすること自体、活力が干からびているので、できない状況になっていた。稀にみる自分の、あまりにも酷いガス欠状態に、さすがの夫もガス欠ながら、気付き、それをなんとかしようとするものの、また悪循環。

 おまけに先週は、夫が会社を休んでいた(ただの休暇)だったので、毎日ウチにいるという状況も重なって、きっとワタシの心の中で「てめーーが家にいるから、仕事にならんのだっ!!」と、またまた被害者になりきって、嘆いていたのだと思う。

 被害者の立場に二人とも居座り続ける・・・、ということ・・・・、つまりは、暗黙のうちに二人が二人して、「オマエのせいだ!!」と遣り合っているという状況だな、こりゃ・・・。

 そして、前述したように、なにもかも迷って決められなくなってしまっていたワタシは、ただ里帰りを夫とするか否か?、ということすら判断できないでいた。またそれを判断したとしても、なんか腑に落ちなくて、予約したのに、すでにキャンセル料がいくらかかるか?、ということばかり考えている。でも、同時になんとなくスケジュールを立てているから、本当にやっていることがバラバラなのだ。

 簡単にいってしまえば、要するにワタシの大スランプが引き金なのだ。そして前述したように、禅だの、フランスメディアで、なぜこうも禅だのがもてはやされ、そこまで彼らをひきつける原因はなんだ?、などと考えはじめて、わけのわからない地獄にはまってしまった。

 今思えば、結局、私自身が迷いの最中にいたので、なにやってもわからなくなるんだよね。で、迷いの最中ってのは、恐らく変化の段階だと思うが、その次のステップに進むべき、方向をなかなか見出せずにもがいていた、というわけだ。

 ついでに変化というのは、人間の潜在意識では求めていても、顕在意識が変化を恐れるという反作用ももたらすことが多いので、ワタシの場合、たかがちょっとした里帰りという、ひとつの変化を実行するにも、なかなか決断がつかなかったというわけだ!!。

 
 日曜日に、夫婦間でのイライラがピークのピークに達し、話あいがどちらからともなく始まっていき、延々と続いた。理解と衝突と繰り返し、繰り返し、繰り返し・・・・・、結局どのくらい続いただろうか?。そして幸いなことに、バタバタと左右に動きまくる天秤の動きを、最後の最後に、二人で同時に、そして自然に止めることができた。止まった瞬間、各自の間で、マイナスに激しく流れていたエネルギーが、不思議なことにプラスに作用しはじめたのが、今回よくわかったっ!!。

 そして翌日の月曜日に、本当はインタビューとして訪れようと思っていて、自分の取材リストに名前を載せておいたはずの、鍼灸の先生のところへ、患者となって行った(笑)。日曜日の晩までに、すでに夫婦間の問題はかなり片付いてしまったが、ともに身体も疲労しているので、とりあえず夫も予約して、二人で同時に診療を受ける。

 精神安定剤でも飲んでみようか?、と思っていたものの、こういったクスリを一度も飲んだこと無いワタシ。ゆえにどこかで抵抗感があった。しかし、高ぶった神経を和らげるには何がいいか?、とまたまた迷った末の、ひとつの冒険。なにせ、鍼灸も、ワタシには始めてのことだったからだ(笑)。それにインタビューするにしても、体験するのが一番かもしれん?!?!?!、と思ったことも確か・・・・。

 さて、I先生はとってもいい人だった。最初二人一緒に先生と話、その後各人別室に行き、それぞれにあったところにたくさん鍼をうってもらい、45分ほどで終了。来週、ワタシは再びここに戻ってくる予定だ。夫は2週間後。

 鍼灸院を出て、二人で用事があったので場所を移動するが、なんだか、すでに効果がでているみたいだ。笑える。二人とも、焦ってないのだ、不思議なくらい・・・・。何かに追われるように、イライラしていたリズムから本当に解放されたのがよくわかる。思わず、今まで、無駄に焦り、イライラしていたからこそ、無駄なエネルギーを費やしてきたこと自体を、まざまざと実感できて、二人でゲラゲラ笑ってしまった。


 どうやら、悪循環のループから本当に抜け出すことができたな・・・・、と実感した瞬間でもあった。


 そして、ふと思った・・・・・。ワタシの初めての鍼灸体験イン・パリ。先生はフランス人女性で、日本語も話す。これぞ"Le Japon à Paris"(←わかる人には、この意味わかる)だな・・・、と(笑)。

 
 ということで、精神と肉体のバランスということも、今回しみじみ悟ったゼロでした。ああ・・・・・・・ZEN。

 

 


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