今日、日本から三年前に亡くなられた嘗ての私の同僚Hさんの労災認定の決定がおりたとの連絡を頂きました。電気通信業界への競争導入を目的とした会社再編の渦中にHさんは突然亡くなられました。私が庶務担当みたいなことをやっていたこと、年齢も近かったこともあってHさんには大変お世話になったのです。残されたご家族の方、会社の関係者がいろいろ奔走した結果今回の結果を得ることができました。
バブル崩壊後、急激に労災案件が増えているようで、特にここ1・2年、申請・認可の件数とも急増しているようです。日本の産業界の厳しさ・ゆがんだ姿をみるようです。労災認定の考え方が、原因究明よりは、残された家族への保障の方に軸足が移されたような感じを受けています。それはそれで一定の評価はできますが、根本的な解決に向かっているのかどうか少し疑問です。
残されたご遺族の気持ちを考えると非常に難しいものがあります。Hさんのなされた仕事、Hさんのアイデアを生かして会社の業務に役立てること、会社を発展させることがご遺族への最大の慰めになるのではないかと思っています。そういう観点からHさんは我が社で生き続けていることになると思います。
日本を離れてみると日本の企業社会が非常に特殊なものに見えます。私としてはスリランカに仕事場を見つけることができたにことに非常に感謝しています。これまでの会社人間の生き方とは少し違った経験ができています。(こちらはこちらで大変なのですが)しかし、日本の企業風土の渦中に身を置くと流れに逆らうことができないことも事実です。
いずれにしろ、バブル崩壊、デフレ経済の下サラリーマンには厳しい時代が続きます。でも自分の子供時代のことを考えると、今は随分いい生活を送っているなあとは思います。
|