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■ 柏餅のおまけ
『きっと 葉っぱについてきたんだな』 父は、柏餅を食べずに シゲシゲと観察する。 『久しぶりに見た気がする』 母が、懐かしいとでもいいたげに観察する。
「ねえ、これはきっとこのパックの中をグルグルさまよっていて、葉っぱの裏で生き耐えたんだね」
柏餅の葉と餅の間で息絶えた、緑色のアブラムシ1匹。
『・・・・・・』 さっきまで『とって食べちゃえ』と食べる気まんまんで、他の柏餅を手にしていた父と母が あたしをジロリと見て柏餅を放棄する。
あたしは、ただ思ったことを正直にそのまま言っただけなんだけどな。
その後、母が『今度から気をつけてね』とお店に電話した。 こうして、我が家は柏餅と引き換えに高級菓子折りを手に入れ、代金も返却された。
でも、あたしは、やっぱり柏餅が食べたかったよ。
2004年02月04日(水)
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