みちる草紙

2001年10月18日(木) 紫煙

すぐ近所にタバコ屋ができ、自販機も置かれた。ヾ(@⌒▽⌒@)ノ ワーイ!

今までは、駅上のショッピングモール内の専門店でカートンを買うか
仕事で帰りが遅くなった時は、大抵錆付いたシャッターを下ろしている
バス停前のひっそり小汚い店の自販機まで、わざわざ自転車を駆り
往復5分もかけて買いに行くかしなければならなかった。
それが潰れでもしたのか、ある日忽然と店ごとなくなっていたので
アタシはしばらく難儀することとなる。というのも、夜8時前に
帰宅することは稀だから、ジタンブロンドまでちゃんと置いてある
専門店の営業時間内に間に合わないことが多いのである。
しかも疲れ切っている時は、駅前に並んだ自販機で買い溜めするのも忘れ
部屋で一息ついてさぁ一服という時になって「しまった!Ψ(T◇T)Ψ」

言えた義理ではないが、女性がタバコを喫う姿は恰好の良いものではない。
「さぞかし荒んで見えているんだろう」と思いつつ1本咥え、指先は
同時にもう1本引っ張り出そうとしていたりする。ニコチュー恐るべし。
食料が尽き、いよいよ冷蔵庫に梅干しか残っていないような時でさえ
大儀がって立ち上がろうとしないのに、タバコを切らせた時だけは
台風だろうが大雪だろうが、禁断症状に促されて狂おしく買いに出る。
まだ記憶に新しい、オヤシラズの凄まじい炎症に口が殆ど開かず
食事もままならなかったあの日々、ひたすら煙を吸い込んでは吐いて
胃の腑の空虚を紛らせた(でも痩せなかった)。

この悪習に染まったのは、25歳の時のことである。
遅い反抗期という訳ではない。ウォータービジネスデビューでもない。
あの年、短い筈の夏の夜が、とてもとても長かった。
遊び歩く術を知らず、飲んだくれる術も知らず、泣き疲れ眠ることもなく
流れない時間をやり過ごす些細な何かが欲しくて、手を出した。
そして今に至る。

娘の堕落を、故郷の老いた父母は未だ知らずにいます(´。`)y-~~


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