みちる草紙

2002年07月07日(日) 金銀すなご

梅雨冷えの肌寒さも去り、夏がメキメキ本領を見せ始めている(-_-;)
今日も暑かった。台風の影響だか、生ぬくい強風がびゅうびゅう吹き荒れ
エアコンを効かせた部屋を一歩出ると、素足の裏に温まったフローリングの床が。
窓からの陽射しにジリジリと熱せられたダイニングルームの空気に触れて
「あ〜これから本格的に暑くなる…」と思った途端、もう何をするのも気だるい。
夏と言えばビールが旨い?そんなもん、夏に限らず年中飲んでるじゃないか。
とにかく、不健康なアタシは夏が最も苦手である。

ベタベタ感全開で不快に暑苦しい日本の夏も、良いことが全くない訳ではない。
ぼさっとしていると「えっもうこんな時間?」で、7時半を回っても西の空が
明るいので、休日などは、まだ一日の大半が残っているような錯覚を起こすし
仕事の日も「今日はこんな明るいうちに帰れた♪」とか、その日の残りを有効に
使えそうな(実際は帰って寝るだけなのだが)ささやかなオトク感が得られたりする。
また、7月中旬になると学童たちが一斉に夏休みに入るので、朝、道一杯にのし歩く
登校途上のランドセルをよけずとも、駅に向かうサイクリングロード(遊歩道)を
爽快にかっ飛ばせる。まぁそんなとこかなぁ…(む、むなしい(-。-;))

夕方、近所のスーパーに行くと、入り口のところに短冊を沢山結んだ笹が
飾られてあった。おおそうだ今日は七夕さま、夏の初めの風物詩(*^o^*)
どれどれと思わず立ち止まり、短冊に書かれた文字を読んでみる。

   おとうさんのしごとがうまくいきますように

   大すきなめいこ先生(仮名)が新しい先生になりますように

   クロールと平泳ぎがうまくできるようになりますように

   鉄郎(仮名)がみんなと仲良く楽しい学校生活を送れますように

   新しい家族が沢山増えますように

…などなど。笹を据えた脇の机には、短冊の束とサインペンが置かれ
「自由に願い事を書いてつるして下さい」とある。そうか、今日は日曜日。
文字を見ると、それは大人が書いたものか、子供が書いたのかが分かる。
買い物に訪れた親子連れが、願いごとを語らいながらしたためて行ったのだろう。
自分も何か書いてみようかと思ったが、書くことがないのに気付いて止めた。
今更「あれになりたい」も「こんなことをしてみたい」もない。浮かぶのは夢だとか
願いとかいった類のものではなく、もはや現実的で利己的な味気ないことばかり。
アタシって、こんな寂しい大人になっちゃったんだなぁ…。

東京の空は薄墨色で、雲と一緒に数えるほどの星がぽつぽつ瞬いている程度である。
女神ヘラの乳が川になったという天の川を、アタシは実際に「これがそうなのか!」
と見たことがない。田舎の空は、連立する製紙工場の煙突から排出される煙で
東京に劣らず星がなかった。本当にこの闇の先に目を凝らすと、あの夥しい星屑の
群れが長々と横たわり、幾万光年の彼方から光を燦然と発し続けているというのか。

せめてこの夏、ぱぱとの地中海クルーズくらい実現するといいんだけど(ー_ー*)
(社員旅行はこの際どうでもいい)

     
      ↑皇帝占星術で得た恋愛運↑ (ほんとかなぁこれ(*^o^*))


 < 過去  INDEX  未来 >


[“Transient Portrait” HOME]

↑みちる草紙に1票
My追加