みちる草紙

2004年10月14日(木) 秋曇り、白昼夢

間断なく咳が続き、もうどうにでもなれという気持ちで、薬を規定量以上飲み込む。
クリアナール、レスプレン、テオドール、シングレア、キュバール、etc..etc..
副作用より、激しく咳き込むあまり肺が破れたり肋骨が折れたり、その方が遥かに恐ろしい。
ただ、少し効いてきたかな、というところでやおら煙草を喫うアタシって…(汗)

呼吸が楽になると同時に眠気が襲い、ベッドに這い込んで惰眠を貪る。
そして、いつものことだが、とても妙な、取り留めのない夢を見るのである。

学校に通う夢だ。大学のように長机が何列も並び、生徒らが静粛に席に着いている。
遅れて教室に入ったアタシは、仕方なく一番前の、黒板の真正面に座を占める。
内容はよく覚えていないのだが、その夢には
遠い昔、卒業式で別れたきりのクラスメイトたちが次々に登場するのである。
皆、それぞれの顔も、いや名前すら忘れかけていたような、故郷の古い友だち。
恐らくは、今後二度と出会うことがないであろう人たちばかりだ。
夢の中でアタシは一体、何年生なのだろう。これは中学なのか、高校なのか。
「アタシは現在成人しており、従ってこれは夢だ」と、何故か一度も自覚したことがない。
しばらくして目覚めてからも、ぼーっと狐につままれたような心持ちである。
こんなにいい年になったというのに、十代の学生でいる夢を見たことは数知れない。

ふと、今日は何かの日だったろうかと思う。
何のことはない、3年前にこの日記を書き始めた日だ(思い切り不定期で)。

目が開くとまた喘息の発作が始まった。ベッドの上で身体が跳ね、海老のように曲がる。
はあ、胸が詰まる。く、苦しい、くすりくすり…。
人間は死の直前、それまでの人生のハイライトシーンの幻影が
あたかも走馬灯のように眼前を駆け巡るという。

あれはただの白日夢だ、決して走馬灯なんかじゃない。
…と思いたい。ゲホゲホッ(;´д`)


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