みちる草紙

2004年12月03日(金) くる年のこよみ

アホな一日を記してみました。

今日も天気が良いので新宿まで足をのばし、紀伊国屋書店へカレンダーを買いに行った。
今年の分は、昨年暮れギリギリになってから、光が丘LIVINで駆け込み調達したので
不本意ながらクリムトやミュシャという、今やあまりにも人口に膾炙し過ぎた画家のしか
手に入らなかったため、来年こそはと意気込んで出かけた。

久しぶりに大江戸線の狭い車両に入ると、整髪料や香水や体臭やニンニク臭といった
あらゆる悪臭を含むイキレにむせ込んでしまい、咳が止まらなくなった。
或いは時期外れの花粉のせいもあるか。
怪訝な顔で迷惑げに見上げる小娘を、倍の眼力で睨み返す。
原因はお前のつけ過ぎの香水だからな(¬_¬)☆

奈落の底の大江戸線ホームから新宿駅南口までは、エスカレーターを幾つものぼり
人がスクランブルに交差する構内の通路を限りなく進んだ先の、遥か果てにある。
半ば息切れしながら辿り着くと、蒼穹をいただく摩天楼モドキが聳え立つのが見える。
この時期の高島屋はひたすら目の毒と、現在無産者は足早に通り過ぎるに限るのだが
周囲には、これまた歳末商戦に縁がなさそうな中高年浮浪者のたむろするのが目につく。

タイムズスクエア脇の板廊をまわれば、KINOKUNIYAの入口。
昔から本屋さんに来ると、子供がディズニーランドではしゃぐような気分になって
3時間くらいは平気で入り浸ってしまい、財布をはたいてあれこれウキウキ買い込むのだ。
でも今回は本を買うのが目的ではない。
あ、カレンダーフェアって書いてある。この分だと、相当種類が置いてありそう。

…と思いきや、コーナーを回ってみたが質量共にそれほどでもなかった。なあんだ。
先ず目についたのは、巨乳グラビアアイドルのポスターみたいなやつばかり。
絵画のはないんか、それもラッセンやヒロ・ヤマガタみたいなポンチ絵じゃなしに
ルネッサンスかバロックか新古典なやつはよ!o(`○´)o
血眼で漁りまわしていたら、ようやく印象派のが出てきた。う〜ん…
ゴッホは好きだけどルノワールはちょっとな〜。モネの水蓮はあんまり興味ないし。
フェルメールやヴェラスケスはないのかなぁ、レンブラントでもいいんだけど。
…と、あああった!ボッティチェルリとダ・ヴィンチのが… やったー(*゚∀゚*)
しかしどちらも3,000円近い。比較的好きなボッティチェルリの方を買うことにする。
古典絵画の目ぼしいのがたったこれだけとは、天下の紀伊国屋も大したことないのう。

もう一つくらい買ってもいいかと思っていると、うさぎの赤ちゃん写真の(1,000円)を見つけ
1も2もなく決めた。動物写真では犬猫は多いが、うさぎのはやはり少ない。

目的は果したのでそのまま帰れば良いのだが、せっかくここまで来たんだから
ちょっと見るだけ見て行こうと、でき心で文庫本のフロアに行くと、あるわあるわ♪
近所のせせこましい××ブックスとは桁違いの品揃え。ああ〜幸せ。
いわゆるアキバ系の人々は、電機屋さんに行けばきっとこんな気持ちになるのだろう。
そのまま1時間ほど見てまわり、結局分厚いのばかり8冊も買ってしまった。
大幅な予算オーバー。当然ながら、帰りの荷物は肩が抜けそうに重たかった。
いいんだ、ブラブラしていられる間にいっぱい読んどくんだ、と自分に散財の言い訳。
なんかアタシ、食料品や日用品も同じような買い方してるな。
出不精(デブ性ではない)なもんだから、行った時にここぞとドカ買いしちゃって。

家に着き、うさぎのカレンダーを鑑賞しながら、紋次郎に向かってバカみたいに語りかける。
「もん見てごらん、よその血統のいいうさちゃんよ。もんよりずっとかわいいよ」
もんは無視して、草をもりもり食べている。
「どうしてお前の毛皮は、そう色がパッとしないんだろうねぇ?」
もんはそっぽを向いたまま、草を食べ続ける。
「うそようそよ!もんが一番かわいいのよ!」
急に愛おしさ極まってぎゅっと抱きしめると、パニクったもんに乳首をカリッと齧られた(T_T)

言葉が分かったのかなぁ。


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