『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2006年06月20日(火) cut out

次から次へ追いかけるように
このからだは
好き放題をやりちらかすから
あたしは脱ぎかけたシャツやヘアピンや血でよごれたタオルのなかで
ただ
あかい目とあかい頬をして
泣くわけでもなく混乱してく

強いて言うならそれは「ぐずる」ことに似ている

汗でなく涙でなく血でもない
おおよそ体内に留まるべき液体へ、
おねがいだから、はやく
きみがいるべきところへ帰ってください

「浸出、液」

卵が入ってるみたいに腫れた喉でした
でもあたしは笑うことができたよ
でも今日は無理で今晩は無理で
ごめんなさい

早く、おわりになりたいと思い
にこりとも動かない顔のまま、ぼんやり
テレビ画面、見てた。消す意思もなく。
しぜんうかびあがるおしまいへのかたむき。
「いつ、おわるの」

……ただそれだけよ
望み予定くいあらされて
ふうらり、呼吸を続けるの
あたしなんていらない
ふつふつとそう思いながら
一日をまた、つづけた。

褒められない荒れ様で
閉じた口がまぶたが
そのまんま張り付いてひらかなくなる
体液よ身体の外に出るなよ

いまは、暑いのかな寒いのかな
よく、わかんないな

……クスリを使えなかった日でした
ヘルペスを誘発するから
たのもしい薬が使えない、忍耐と忍耐と忍耐と
泣かないだけの決意がぎちぎちに一日を縛って

自分をにんげんに思えないのはつらいです。


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真火 [MAIL]

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