窓が うすあかりでしろくなっていくのが「怖い」なんて それはどんな心の働きですか
ともかくも今日も ねむりに失敗した、と 徐々に動き出していくせかい、 朝一番の烏の鳴き声に羽音や新聞が投函される音 そんなひとつひとつに、びくつく。
「おいつけない」
ただしく朝を愉しむ小鳥に 大多数のひとたちに 約束の時間、共有されているひるま、
わたしは駄目だった。
ささいな、ちっぽけな、 けどなぜかうまくいけない続かない ずれていく、あたしと外と。
なじまないとね 重ならないとね そっちに、所属、できないゆるされない 嫌というほどわかっていて、今日も 窓の色はしろくあかるく変わっていく
不安はねじふせた 薬には手を出さず 刃物、にだって、逃げてきた そうして せかいの時計と、またずれた。
今日、ひとつめの失敗。
血にかわる愛撫を知っていますか ねえあたし、 夢を呼び返して、誰もしなない夢をみて ひるまに目をさますための呪いじみた行為
家人が起きる音がする あたしが耳をふさぐ 小さくなって この呼吸を見つからないように
いないことになればいいと まだ、思っているんだね
皐月、朝
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