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■ (日記) 婆さん談義
昨日はさすがに寒かったし、静かな月曜日だった。 ずっと誰も来ないのでパソコンでゲーム(麻雀)をしていたら、8時半ごろドアを開け、チョットずかずか気味に入って来たのが、先日のとらさんではないけれど、帽子を目深にかぶり、大きな真っ黒のサングラスをかけマスクをした怪しい人物。
この時点で女なのか男なのか…、人間なのかさえも良くわからない(笑) ちょっとギョッ!!っとしてしまいましたねぇ……。
「だ、誰…?」 と聞いたら帽子とマスクを取り「アタシさ!」と言うのだけれど、それでもわからず、もう一回 「ダレ…?」と聞いたら。 「アタシだよ!」と、サングラスを外したらようやく解った。 「なぁんだ、ユウコ姉ぇかぁ……びっくりしたなもう……」 彼女はアタシが松本に来たてのころからの知人兼友人。 なので付き合いは30年とチョイになる。 彼女はもう還暦をとうに過ぎ、もうすぐ70近くになると思うが、まだまだ全然若くて豪傑さや元気さは昔とちっとも変ってない。
松本に大昔、男性はネクタイ着用、女性はドレスっぽい洋服を着ていないと入れないという、ちょっと高級な大人が楽しむナイトクラブがあった。 我が親友、コマキのお父さんはその店のジャズピアニストだった。 そしてユウコ姉ぇは、その店のジャズシンガーだった。
当時の彼女はそれはもう飛ぶ鳥を落とす勢いで、男っぽいあっけらかんとした性格なので皆からかなりモテテいて、彼女の周りには常に松本中のお金持ちが集まり、アタシ等小市民の憧れの的のような存在だった。 医者・デパートの社長・松本一のフレンチレストランの社長・絵描き・ビルを持つような大きな本屋の社長などなど…、彼女の取り巻きはアタシ等がちょっとやそっとじゃ近づけないような人ばかり……。
アタシは当時、運転教習の資金を稼ぐため、松本のとあるクラブのホステス兼歌手のアルバイトをしていた。 そしてアタシの元夫は、昼間の仕事の傍ら、そのナイトクラブでウエイターや司会のバイトなどをしていたのだ。 なのでアタシもその高級ナイトクラブに何度かお客に連れられて通えていた訳である。 それでコマキのお父さんやユウコ姉ぇと話をするようになり、アタシも歌わせてもらったりしている内に、コマキのお父さんやユウコ姉ぇとお友達になった訳だ。
彼女は松本の高級レストラン鯛萬で、二度ほどリサイタルをしたこともある。 アタシも必死でおこずかいを削り、チケットを買って聴きに行った。 きっとあの頃がユウコ姉ぇの人生のピークだったのかもしれない……。
彼女が歌手を引退してからは、自分で店を持ったりしていたのだが、どうもうまく行かなかったみたいで何度か店を転がした後は、アタシの店「エポック」を手伝ってくれたりした時期もある。
昨日はアタシとユウコ姉ぇが出会った当時の懐かしい話やら、鯛萬の社長のキヨシちゃんの話やら、ユウコ姉ぇの男遍歴の話で盛り上がり、二時近くまで婆さん二人でコーヒーを飲みながら(ユウコ姉ぇは酒が飲めない)くっちゃべっていた。
ユウコ姉ぇとアタシが会話してると、まるで男同士みたいだ。 二人とも大口を開けて良く笑う笑う。
ユウコ姉ぇ曰く「アンタもアタシも色気で売ってきた人間じゃないし、それにアンタもアタシも会話のセンスなんかも田舎っぽくはないからさ…、だからマキちゃんだって金持ち層にモテる筈なんだけどなぁ…」だそうである。 アタシャ色気はないけど、いやいや、ユウコ姉さんはかなりイケてましたよ……。 しかし、アタシャおん年まで金持ちの男にはてっきり縁が無かったなぁ……。
ユウコ姉ぇとアタシとでは同じようなさっぱり性格のはずなのに、一体どこがいけなかったんだろうか……。
いつかユウコ姉ぇに金持ち男を操る手練手管をご指導いただきたいと、ずっとずっと思っていた内に、あっという間にこんな年になっちまった…。 時すでに遅し!!
2011年04月05日(火)
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