マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 (日記) 14日に退院しました。


アタシにとってはあまり嬉しくない退院だけど、とりあえずは14日に退院しました。

7日の土曜日、前日からの両手の異常な痛みと腫れの為、(H)整形で点滴と血液検査の採血をした際、結果、肝機能の数値が健常者の10倍以上もあったらしく、火曜日の朝、先生からパニック状態で電話があり、相澤病院に紹介状を書いたので今直ぐにその足で相澤に行くようにと言われたのだが・・・・・・、命が危険にされらされていようがなんだろうが、正直アタシは他の病院に行く気など全くなかった。

と言うか、どう考えても行ける状態などではなかった。
(H)先生も他者も、アタシ達がそこまで緊迫した状態などとは思っていないだろうから、皆さまに、しっかり休んで治してくださいという善意の言葉を頂くのだが、それは鬱の人に頑張って!!と言うようなもので、そういう言葉自体がアタシにとっては空しく重くのしかかる言葉でしかなかった……。

ただでさえ3月に痛風で4日も休んでいたし、28日のチョンマゲの給料と僅かに貯めていたお金で月末に払えるものだけを払い、払えぬものは「せめて来週まで待ってください…」と、言っておき、一万の仕入れ金だけを残しすっからかんになっていた時だった。

しかし4月1日から腎盂炎なんかになり、高熱が続いていて、4月に入って、たったの一日も店が開けられなかった上、やっと5日ごろから熱が下がってきたので、金・土で多少は盛り返せるかな?と思っていた矢先なのに……。
あの手の腫れを見た時は、どれほどうろたえた事か……。

「命にかかわる問題なので今直ぐに紹介状を取りに来てください」と言わたが、「ハイハイわかりました」と生返事だけしておいた。

アタシは手が全く動かせないので、チョンマゲが朝食の用意をしてくれていたのだが、30分ほどで又(H)先生から電話があり、「何をやってるんですか!!あなた自身の命が危険にさらされているんですよ!!命がなくなるかもしれないんですよ!!直ぐに来て下さいよ!!」と怒鳴られてしまった。

「仕方ないね…紹介状だけでも貰っておかないと先生も気が治まらないだろうから…」と、チョンマゲと病院に行き、紹介状だけ受け取ってきた。
「でも病院になんて行かないからね」と言いながら、家に戻ったら、(H)先生が相澤にも電話してしまったらしく、今度は相澤病院から直接電話が来て「準備は整ってますから今直ぐに緊急救命に来てください」との事。

そこまでされちゃったら行かない訳にいかないじゃないか……。
病院に行く車の中でアタシはオイオイ泣きながら「どうしよう…どうしよう……」とうわごとみたいに繰り返していた。
命が危険にさらされている恐怖からの「どうしよう」ではなく、入院なんてことになったら又それが借金になってしまう…。その事への恐怖心と、どうしようの方が圧倒的に大きかった。

結局、あれよあれよという間に入院する羽目になり、しかもまだ正式な検査結果も出てないというのにたったの4日間であっけなく退院させられてしまった。

アタシの加入している保険は癌になる前に入った保険なので、当時の保険は免責期間が長く、入院5日目からしか入院費などが下りない保険なのだ。
一度癌になった人間は、もう保険の切り替えも見直しもできない。
なのでなまじ4日ほどで退院させられてしまうと、一銭たりとも下りず、全て自費になってしまう。

退院を聞いた時、「どこまでアタシの人生、皮肉で意地悪にできているんだろうねぇ……」と、チョンマゲと顔を見合わせて失笑してしまったよ……。

結局この入院中に解ったことは、確かに一瞬、異常なまでの肝臓の数値は出たが、痛風になってからほとんどアルコールも飲んではいないし、食べ物も気をつけていたし、今まで薬物はよほどの事でない限り服用もしていないし、一過性のウイルス感染による関節炎だろうと言う事だけだった。

病院食も、痛風や腎盂炎を患ったという経路はむろん病院側にも解っている訳で、しかし、アタシが我慢してずっと食べないでいた、シシャモや、サンマや、すき焼きなども出て来て驚いたくらいだった。(なんだ…あそこまで気を使っていて損しちゃった…)(笑)

現に入院中に日々数値は正常値に戻っていき、熱の出方も緩やかになってきて、先生の見解は「あの数値が長年のアルコールに寄るものなら、こんなに急に数値が減っていくものではないし、あの異常な数値は薬物による異常か、風邪か何かのウイルスが入り込んだ原因と診た方が正しいかも知れません。それと肝臓とストレスは密接な関係もあるんですよ」と言う事で、「痛風や腎盂炎と診断されていたのも、事実どうだかわからないですね」と言うミステリアスな答えだった。

退院後はその夜に7度8分ほどの熱が出ただけで、昨日も今日も平熱に戻り、気持ちや身体は元気なので、今夜からでも店を開けたいくらいなのだが、正式な検査結果が出るまでは、自宅療養で安静を守ってくださいとのことなので、今はとても歯痒い思いで手持無沙汰な日を送っている。

金曜日と土曜日はコマキとAKIKOさんがアタシの代わりに店を開けてくれた。
えみちんも、昨日電話をくれ、「毎日は無理かもだけど、私も店開けてても良いですからね」と言ってくれた。

何しろ無収入なので、そういう事が涙が出るほどありがたい。

そしてチョンマゲも自分の足を引きずりながらも、今回は甲斐甲斐しく看病してくれている。
それもありがたい。

命はある程度金で買えるもの。貧乏人は時に命さえ諦めなきゃいけないんだよなぁ……。
今回改めてそれを痛切に感じた。
今現在、アタシの周りには治療を拒み、いざという時は命を投げ出そうとしている人間が何人か居る。
それがいた仕方のない現状であり事実なのだと思う。

アタシも命の長さなどちっとも望んではいない。むしろ自分で自分の後始末が可能な内に、出来る範囲で自分の心が望む事をやりきって、悔のないように燃え尽きて死にたい。と、切に思う。


2012年04月17日(火)

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