マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 (日記)おお、愛しのパソコンよ・・・・・・。他。


やっとパソコンが使えるようになった。
パソコンが使えない時に限って書きたいことがたくさん頭に浮かぶから不思議だ。

ああ、このタッチ・・・・・・。この安心感・・・・・・。
どれほどこの日を待ちこがれたことか・・・・・・。
どんなにどんなにお前に会いたかったことだろう・・・・・・。

これもドクター(D)のお陰だ。
つくづくアタシは人に恵まれていると思う。

サテサテ・・・・・・。

6月は正直、最悪な心持ちだった。
二ヶ月半もの間、ほとんど店ができなかったので必然的に払えないものがたくさん溜まり、気持ちばかりが焦る割りに体が動かせず、昨日観た(嫌われ松子の一生)ではないが、激しい絶望感と無力感にさいなまれ続けていた。

「これ以上生きていれば人様に迷惑が掛かるばかりだ。アタシは生きるに値しない無価値な存在なのだ。だからこそ、こうして次から次へとお金に悩むような出来事ばかり起こるのだ。ではどこでどうやって死ねばいいのだろう。なるべく痛くなく、苦しまないで死ぬ方法はないものだろうか」と、そんなことばかりを真剣に考えるようになった。

ここまでの心境になると、残された家族が悲しむとか、お金よりも命の大切さを知れとか、保険金でお金を返されても喜ぶ人は居ないとか、自分で死んだら地獄に落ちるだとかのことはどうでも良くなる。
思い悩んだ挙句、自死を選ぶ人は居る。サッサと死ねばいいのだが、しかし、死ぬ覚悟はある程度出来上がりつつあるもの、まだアタシは多少の理性が邪魔をして、いろいろと尚、思い悩んでしまうのだ。

家で死ねば、ただでさえ家賃が少し滞っているのに、借主に死なれたとあったら、ますます借り手がなくなり、家主に迷惑が掛かってしまうと思う。
これは店で死んでも同じことだ。
あの心優しく温厚なビルオーナーを裏切りたくない。

どこかのビルから飛び降りれば、そのビルオーナーに心象を悪くしたと損害賠償を請求されかねないし、人を巻き添えになどしたものなら、えらいことになる。

車に飛び込めば運転手に迷惑が掛かる。

橋から飛び込んだり、諏訪湖に飛び込んでも、苦しければ泳いでしまうだろうから、助かる可能性は大だ。

かと言って雪山まで行くガソリン代もないし、近くの山で首を吊ったところで、のどかで平和な松本市。なかなか死体が見つからなければ、保険金の支払いも遅れてしまって、チョンマゲが可愛そうだし、何のために死んだのか元も子もなくなる。

そんな事をアレコレ考えている内に、よく効く薬があてがわれ、手足の痛みが軽くなり、また少し希望が沸いて、店を開けられるようになった。

しかし、いきなり店を始めたところで、ドッとお客が押し寄せてくれるほどの人気も人望もなく、暇な平日が続く。
残されたささやかな仕入れ金はすぐに底を突く。
金曜日と土曜日くらいは多少動きがあるものの、少し売り上げがあったと思えば何かしらの集金が来て根こそぎ掻っ攫っていく。

その内に大きな支払いを約束していた日になり、数日間生きるため、3千円だけ残して置き、到底足りなかったのだが、釣銭から、財布のわずかなお金から、はたまた珍しいので記念に取っておいた2千円札まで掻き集め、それでも5千円ほど足りなく、5千円だけ待ってもらい、全て払いにまわしてしまったので、つり銭ゼロ。仕入れ金ゼロで、次の週の月曜日から木曜までは店を開けられず閉めていた。(笑)
やっとお客が必ず来ると解っていた金曜日に釣銭ゼロから店を始めたという事態に。(笑)

卵一パック買うのも悩み、サラダ油が無い。歯磨き粉が無いので塩で歯を磨く。会社からトイレットペーパーを一個ずつちょろまかしてもらう。
本当にそんな映画のようにデンジャラスな日々が続いていた6月だった。

しかし、そんな中、嬉しい事もたくさんあった。

お米を届けてくれた人。祖母の写真とDVDと、手作りのバッグと、お菓子を届けてくれた人。食品衛生組合の会合に行く費用を貸してくれた人(これを年に一度受けないと、もう店が出来なくなる)。来るたびにたくさんの釣銭を置いていってくれた人。無償で手伝ってくれた人。何度も何度も遠くから通ってくれる人。パソコンをなおしてくれた人。メッセやメールで励ましてくれた人々・・・・・・・・。
そんな人々が居てくれたので、まだまだ苦しさは続くのだろうが、何とか今がある状態なのだ。

まだまだアタシは生かされていて、少しはアタシを必要としてくれる人も居てくれてるのだと思う。

明日は数年ぶりでたかちんが来る。
彼は以前からくりの近所に住んでいた。
ほぼ週に4回ほど通っては、ビールを飲み、食事をし、いろいろな話をし、互いに悩みをカミングアウトし合い、何でも話せるからくりファミリーの一員だった。
しかし転勤で東京に戻ってしまい、少しずつ松本に来る機会も減り疎遠になっていった。
でもアタシのことは忘れないで居てくれたみたいだ。

明日はみんなで楽しく語り合いたい。

そんなことが時々あることも、ちゃんとアタシが生かされている証拠なのだ。


2012年06月25日(月)

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