与太郎文庫
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2025年08月17日(日)  老化の要諦 〜 The essence of aging 〜

   
 年をとると、たいがい何らかの記憶があるので、つい何もかも知った
ような気になる。しかし、いそいで主張しようとして、断片的に語ると、
つじつまが合わなくなる。このあたりが、老化の要諦か。(20250817)
 
 中学の日本史、高校の世界史など、いまにして思えば、教師を含めて、
あまりにも断片的で稚拙なキーワードに拘束され、いっそ何も知らない
ほうがよかったとも思える。
 
…… 先生は、まず黒板に「日本三大革命」と大書して、大化の改新・
明治維新・終戦、を列挙した。なるほど、これだけ勉強すれば卒業かと
安心したのは間違いで、他にもいろいろあるらしい。
(略)
 二学期の中間試験では、「元禄三大文化」として近松・芭蕉・白石に
ついて述べよ、という設問が予想された。はじめてヤマを張ったところ、
ズバリ的中したが、これくらいの予測はだれにもできる。
 
……「大化改新」をクローズアップさせ教科書にも載るようにしたのは、
古代の祭政一致・天皇親政・官僚制度(律令国家)を、維新に照応させ
て権威づける明治政府の政策からである。── 松本 清張《史観宰相論》
 
…… 合唱コンクールの準備はととのった。そして猛練習がはじまった。
 職員室の用をすませて出ようとすると、信楽先生に呼びとめられた。
「君のクラスでは、自由曲に《五木の子守唄》を合唱するらしいね」
「そうです」「もっと中学生らしい、明るい歌を選んではどうかね」
「?」
「ボクの知るところ《五木の子守唄》は、階級的差別をうたった民謡で
あるらしい。中学生には難解で、不適当な主題ではないかね」
「よう考えて、みんなと相談してみます」「そうすることだね」
 
※ みずからが老人となって、思いあたることは、思いあがりの数々だ。
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=19541127
 落第生は二度眠る(20250817)
 
…… 絶対音感のようなテーマでは、専門知識と先入観が相容れない
ケースを、しばしば痛感しました。そもそもQ&Aに議論は当然なのに。
https://q.hatena.ne.jp/1699448033#a1282137(No.1 20231109 02:37:57)


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