与太郎文庫
DiaryINDEXpastwill


2025年09月06日(土)  みずから vs おのずから 〜 Self vs Nature 〜

 
 おそらく老人は、みずからが頑迷であるとは思わない。相手の若者も、
はじめは鷹揚な対応に、はじめは心を開くはずだ。しかるに、ふとした
理不尽な反応に傷ついて、身構えることになる。(20250906)
  
 肉親であれば、過去の記憶や、残る将来の日数に免じて許せるものの、
他人なら許しがたい気分になるらしい。Mr.Kは、今月は早くも三度目
の出張応接であることを述べてから、作業に入った。
 
 むかし十歳のころ「みずから」を「じら」と読んでいたが、あるとき
誤りに気づいたものの、これを裏づけるには《広辞苑》のような中辞典
が必要なことに気づいた。《廣辞林》は古すぎて実用にそぐわなかった。
https://aucview.aucfan.com/yahoo/f1011409476/
 
 中学進学を祝して、父が買ってくれた《廣辞林》は、とても使い勝手
が悪く、その原因が、活字や字面のレイアウトにあることを、はじめて
認識した点で、のちに編集者 editor を自称する布石となった。
 
 父は、中学二年中退の学歴なのに、読み書き珠算に加えて、店先の客
までが覗きこむほどの能筆だった。誰に教わったのか、謎の美学だった。
 与太郎は絵画に関心があったが、美校に進んで初めて、文字を学んだ。
 
 広辞林(=新/旧=)廣辞林
 
── 金沢 庄三郎《広辞林 新訂版 1949‥‥-19530630 三省堂》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B000JBI0M0
  
 金澤 庄三郎 国語学 18720612 大阪 19670602 94 /明治 5.0507
※195204‥ 購入(新かな遣い)
 
── 長澤 規矩也《新明解漢和辞典 19740410 三省堂》P001
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=19740410
 
……「自ら」の読み方は、一般的には「みずから」です。「おのずから」
と読むケースは少ないのですが、「おのずから」と読むのが間違いとい
うわけではありません。
  
「自ら」を読むときに「みずから」と「おのずから」の2つの読み方が
あるので、間違えやすいことから、一般的には「自ら→みずから」
「自ずから→おのずから」と送り仮名を変えることで見分けるようにな
ったのです。
  
 または、「おのずから」とひらがなのままで表すことで、見分けるよ
うに工夫されています。
https://kotobanogimon.life/?p=3993#google_vignette
 
(20250906)


与太郎 |MAILHomePage

My追加