気分刊日記

2003年03月23日(日) 膠着日記

 生活リズムが膠着して来た。私のもっとも危ない状態“飽き”が訪れている。仕事に対しても私的な人間関係も、趣味の映画や観劇に対しても新鮮さが失われて来ている。とは言え、今更転職も難しいし、新しい人間関係の構築って非常にエネルギーを使うのでめんどくさい。ただでさえ、最近の忙しさにこれまでの人間関係がおざなりになっていて、友人を何人失っているかわからないのだ。これを5月病とでも言うのだろうか(まだ3月だど)?
 で、映画は出合いでしか無いので置いておいて、演劇でちょと違うものを観ようと言う事で、たまたまDMが来た‘サイモン・マクバニー’演出:『エレファント・バニッシュ』のチケットを購入してみた。5月末の予定なのだがどうだろう。でも次の日に『ドント・トラスト・オ−バ−30』が有るので観た後にじっくり考える余裕が少し無いんだよなぁ。そのついでに覗いた世田谷パブリックシアターって凄く理想的で、魅力的な運営をしている。こんな公演までやっているなんて、行ってみたいけどちょっと恐れ多い。これだけ充実したプログラムを組んでいて、きちんと採算が取れているのならそれは物凄い事だと思う。いいなぁ世田谷市民って。私にっとて世田谷市民区民に成れる日は自分が1ランクUPした時だと決めている、何時になるんだろう・・・。

 今日財布を受け取りに行った。1日開けて取りに行くなんて随分御気楽なものだと思われてしまうが、単に銀座に財布だけ取に行くのが面倒臭かっただけ。その足で『猟奇的な彼女』を観る手も有ったが、それは恥ずかしすぎる。受け取ったのが同劇場の窓口だから、落した財布からチケット出して入場ってなんかみじめ。

 その足で、会社まで歩いて5時間程仕事をした。タイムカードの機械が新しくなっていた。で、結局帰りに新宿で『猟奇的な彼女』を鑑賞。完全ハングルの映画は初だったのですが、それほど抵抗なかったです。

  天本英世さん(享年77才)が亡くなったんですねぇ。“仮面ライダーの死神博士=イカデビル”のとか、“マシンマンのプロフェッサーK”などが真っ先にあげられ、彼には不本意な報道のされ方をするのかもしれないけど、生来反骨的な方だったので彼の名誉のためにもできれば岡本喜八作品、『血と砂』とか『殺人狂時代』『愚連隊西へ』、百歩譲って『大誘拐』を代表作にあげるべきかと思うんですが・・・。
 まあ、本人の思いは別に(ドラキュラ俳優は“岸田森”に譲るとして)近年特に、その長身・年齢と言い、特撮が多い出演作(ハマー・プロならぬ円谷)と言い“日本のクリストファー・リー”的な位置に居ましたよね。
 ずっと世田谷の一軒家に住んでいたんだけど、立付けが悪く地震で玄関が開かなくなったとかで世田谷公園で寝泊まりしていたり、都内の友人宅を泊まり歩いていた時期があって、その時たまたま私の友人の父が知り合いだったため彼の家にお邪魔していた、と言うのを聞いてうらやましく思いました。やはり、彼の「スペインで死にたい」という望みは叶えられませんでしたね・・・。私も「旅の途中で行き倒れたい」と言うのが望みなんですが・・・。

 『猟奇的な彼女』


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