気分刊日記

2003年04月23日(水) 業界日記

 今日は珍しく外回りで半日をつぶす予定。とは言え、試写会を2本と同業者の集まりというのに顔を出すため。これで給料をいただけるのだからありがたい(仕事量を考えれば、それでも余りある奉仕なのだが・・・)。出社後2時間ほどで外出。六本木のGAGA試写室にて今年のアカデミー外国語映画賞を受賞した『名もなきアフリカの地で』と、同じくアカデミー主演男優賞ノミネート『アバウト・シュミット』。詳しくは後程として、後者には漫画家の蛭子能収(55)が来場。奥さんを亡くした時の経緯など考えると、みごとな招聘だ宣伝部よ。

 鑑賞後、宣伝会社に挨拶。GAGAって常に平行して何本も配給(今年は年間40本だっけ?)しているのでいろんな宣伝会社が絡んでいる。何社か付き合いは有るのだが如何せんこちらのリアクションが弱いので徐々に疎遠になっている。個人的にはどんどん外に打って出たいのだが、本丸が貧弱なためどうしても篭城気味になってしまう・・・。この機会をもっと有効に使おうと心に誓う。

 その後、六本木をブラブラしていたら話題の”六本木ヒルズ”がプレオープン中。まだ招待客しか入れなかったのですが、今後もこんな所に来ることは殆ど無いはず・・・と、思っていたのだがセレクトショップと言うかコンセプトショップの様な棚作り(店作り)をするらしいTSUTAYA TOKYO ROPPONGIと、餡子もの・羊羹の老舗「とらや」が出店するデザート新空間TORAYA CAFEには行ってみたい!

 夕刻より都内某所にて某メーカー&大手同業者主催の懇談会というのに出席。自らの立場が悲しくなってくる。このご時世、物を売るということは井かに難しいかということを切実に感じた・・・。

 『名もなきアフリカの地で』<独>・<アメリカ>imdb リアルな『ハウス名作劇場』(世界名作劇場)の「南の虹のルーシー」「ブッシュベイビー」を彷彿とさせるヒューマン・ドラマ。恵比寿ガーデンプレイスなんかがベストの劇場かな?
 大人の男と女の面倒臭さ、子供の単純で柔軟で純真な素晴らしさが、過酷で原初的なアフリカの自然や文化の中でより剥き出しになるドラマは、現代人には理解無用の感動作品。

 『バウト・シュミット』imdb 物凄く有りがちで平凡な人生を装ったジャック・ニコルソンがこの映画の味噌である。すなわちジャック・ニコルソンという人物が既に非平凡な個人なので、彼が平凡を演じることで生まれるズレによって、より一層平凡さが浮き彫りになる、皮肉な構成。
多くの50歳以上のオヤジには痛烈に心に響き、働き盛りの男たちには将来、上司、そしてオヤジの背中かが異常に侘しく見えてブルーになる。


 < 過去  INDEX  未来 >


73k [MAIL]