気分刊日記

2007年08月01日(水) 気付いたら映画の日

職場の近所の映画館のレイトショーに「アヒルと鴨のコインロッカー」がかかると言うのでまっていましたとばかりに行く事に。この調子で「恋するマドリ」とかもかからないかぁ。

で、ここは水曜は1000円で観れる映画館なのだけど、今日は映画の日でもあるので大して意味は無い。色々探したけど他にめぼしいレイトショーも無かったので、やっぱり「アヒルと鴨のコインロッカー」。でも、やっぱり映画の日で混みそうな気配があるので、この劇場の全席指定システムを利用して昼休みに券を買っておいた。

さて、この映画も、なんか書こうとすると全てネタバレになってしまう様な気がするので、観たいと思っている人は感想を読まない様に。たいした事書いていないけど。


アヒルと鴨のコインロッカー
全ては“ブータン人”と言う魔法のキーワードによって構築されている。ある意味この映画のトリックは「ボラト」と同じなのだ。「ボラト」はカザフスタンと言うロシアの外れのアジアだかヨーロッパだか解らない所。アメリカ人だったら絶対に解らない所を使ったのでもうやりたい放題。でも日本人はアメ公程馬鹿ではないので、世界の国々が何処に有るか結構知っている。とは言え、実は中央アジアやロシアの辺境の独立国家、中米やアフリカの小国はやっぱり微妙だったりする。

そんなかで、ブータンと言うとチベットの方の国。中央アジアだってことは結構知っていると思う。しかし、実際ブータン人と言われて何系の人種かと言われると微妙だ。たしか、中国人とかに比べると結構日本人に似た外見だった様に思う。

この中途半端な日本人の知識を逆手に取って、何となく解った様な解らない様なまま話は進み、瑛太の強引な展開に主人公同様、観る者もグイグイと先に引っ張られてゆく。で、このもやもやを晴らすよりも先に衝撃的なドラマが起こる。

一見すると巻き込まれ型の頼りない青年が出会いと別れで成長する青春ドラマかと思ってしまう。しかし、この作品がサスペンスであると言う予備知識が有ると無いでは見方が変わってくる。私は前者だったので、これを考えると、この作品はもう1回観ても面白いんじゃ無いかと思う。役者も皆はまっているし脚本も(ちょっと綺麗すぎる台詞は有るけど)出来がいい。原作ものだし、映画でもかなり面白く出来ているので、本は結構面白いんだと思う。

役者の話をすると、主人公の濱田岳くんは「シュガー&スパイス 風味絶佳」でかなり印象的な青臭い演技の出来る青春俳優だと思ったが、今回の作品を観て独特の雰囲気を持った役者だと思った。彼はもしかすると、日本のマイケル・J・フォックスに成れるんじゃ無いかと思う。それってどう言う意味かって聞かれると解らないけど。

他はもうかなりのベテランなので言及しないけど、本屋の店員でちょっとだけ出演した平田薫は猛烈に可愛かった。宮城県出身と言う事なのであの訛はリアルなのだろうか。アミューズ所属と言う事だが、そう言えば小松彩夏も東北出身だったと思うので、アミューズは北の美少女発掘にかなりのルートが有るとみた。

最後に、残念ながら私はディランに思い入れが無い。


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