超雑務係まんの日記
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2003年05月27日(火) ヒデ(13)

「オレが救ってやる」

言葉に出したのは初めて。

君は昼間から大粒の涙を流していて、
その理由を何一つ語ろうとしなかった。

ただ声を詰まらせてポロポロ、ポロポロ。



そう。
知らぬ間に違う道を歩んでいて、
気がつけば、もうぜったいに戻れない所まで。



「最初にオレからいくね」

別に未練とか、悲しさとかは不思議となく、
ただ実行する前に、
「また、これでひとりぼっちかな」と、よく覚えてる。




ほんのちょっぴりでも、
振り返ってみれば
たくさんの間違い、誤り、不道徳。

後ろを向いたら、たくさんの人に後ろ指さされてる、
私はビクビクしながら歩いていた。

思い出すだけで、屈んでしまうほど胸が締めつけられる。



自業自得ながら、
眠れない夜に、何度もひざを抱えて空を見上げてきた。

けれど、
いつも震えて眠ってたあの頃と比べて
今はずいぶんラクになったのかもしれない。


取り残されたぶつけようのない怒りと淋しさ。
想い出は未来の恐怖にしてはイケナイ。

だいぶ昔のお話でした。



さて。


ヒデは合格した。
これで、晴れて高校生。
おめでとう。嬉しいよ。

ウン。
私の役目終了。


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