超雑務係まんの日記
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2004年06月21日(月)

玉川をはさんで繰り広げられる花火大会

東京都と神奈川県が花火で対決
そんな構図がわかりやすい大きな行事
(今でもありますよね?)


渋谷で待ち合わせをした

浴衣を着た君は
小走りで改札から出てきた


大学生だった僕は
通い慣れた
今はなき新玉川線へ向かった

一緒に乗った夕暮れの満員電車
花火なんかどうでもよかった
このままずっと時間が止まればいいなって


二子玉川の駅に着くと
歩けば肩がぶつかるくらいに
たくさんの人間

道端で売っていた缶ビールを片手に
空いていた片方の手で
君の手を握った

その時に
初めてつないだ手

オトコはとてもバカだから
こういう事がいつまでも忘れられない


楽しかった
花火大会
君はおにぎりを持ってきてくれた




別れ際
君の自宅の最寄りの駅の白金で

背中を見送ったあの時に
とても切なくて
もうダメだと思った





僕は再び
新玉川線に乗って三軒茶屋で降りた
そして
違う女の人のところへ向かった



あの頃
たくさんの夢を語って
たくさんの恋をしていたような気がする
たくさんの過ちを犯していた


いつも酔っていた僕は
ずっとずっと甘えた人間のまま
歳を重ねてしまったのだろうか

反省とか後悔を
いくらしたところで

そして
まったく頑張らなくても

明日は必ずやってくる



だから
僕は金持ちの生活だけはしたくない
頭ごなしに
気分で方向を変えたり、決めたりというような
乱暴なモノの言い方をする事はできない


人との関わりに
負い目を持った弱い感覚を
誇りをもって所有していたい



。。。。


しつこく手を握る度に
想い出す事

手後れになる前に
想い出す


まん |MAILHomePage

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